OECD(読み)オーイーシーディー

デジタル大辞泉 「OECD」の意味・読み・例文・類語

オー‐イー‐シー‐ディー【OECD】[Organization for Economic Cooperation and Development]

Organization for Economic Cooperation and Development経済協力開発機構。加盟国の経済的発展、開発途上国への援助、貿易の拡大などを目的とする国際協力機関。1961年、OEEC欧州経済協力機構)を改組してパリに設立された。加盟国は38か国(2023年現在)。日本は1964年(昭和39)に加盟。

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共同通信ニュース用語解説 「OECD」の解説

OECD

経済協力開発機構(OECD) 日米欧など38カ国が加盟する国際機関。1961年設立で、本部はパリ。「先進国クラブ」と称されるが、新興国の台頭による存在感低下が課題。今月からインドネシアの加盟審査手続きが始まった。第2次世界大戦後の欧州の復興計画「マーシャル・プラン」を推進する欧州経済協力機構が母体となった。国際経済の動向に関する議論や、貿易、開発援助などの分野を扱う。(ブリュッセル共同)

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精選版 日本国語大辞典 「OECD」の意味・読み・例文・類語

オー‐イー‐シー‐ディー【OECD】

  1. ( [英語] Organization for Economic Cooperation and Development の略 ) =けいざいきょうりょくかいはつきこう(経済協力開発機構)

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改訂新版 世界大百科事典 「OECD」の意味・わかりやすい解説

OECD (オーイーシーディー)

経済協力開発機構Organization for Economic Co-operation and Developmentの略称。1961年9月30日発効のOECD条約にもとづき発足した国際機構であるが,前身のヨーロッパ経済協力機構Organization for European Economic Co-operation(略称OEEC)を改組・発展させたもの。本部パリ。

 OEECは,ヨーロッパ復興計画(マーシャル・プラン)の援助受入れに際し,ヨーロッパ側の協力態勢を整えるための機関として1948年4月に設立されたものであり,パリに本部がおかれた。最初の2年間はアメリカからの復興援助の配分機関としての色彩が強かったが,アメリカとカナダが準加盟国となった50年を境に,欧州域内の貿易自由化の推進など経済面での協力関係の緊密化や経済関係の調整を図ることに重点が移った。50年代後半にはOEEC諸国の復興という目的も果たされ,アメリカも西ヨーロッパに対し対等のパートナーとしての役割を期待するようになり,改組の動きが出はじめた。

 こうして60年,OECD条約調印,61年発効という運びとなった。OECD発足時の加盟国は,OEEC加盟18ヵ国(イギリス,西ドイツフランス,イタリア,ベネルクス3国,スウェーデンノルウェーデンマークオーストリア,スイス,アイスランドアイルランド,スペイン,ポルトガルギリシア,トルコ)にアメリカとカナダが加わった20ヵ国であった。その後64年には,IMF8条国,ガット(GATT)11条国へ移行し,OECDの資本・貿易外取引の自由化規約に沿う努力を果たした日本が加盟し,以後フィンランド,オーストラリア,ニュージーランドメキシコチェコハンガリーポーランド,韓国,スロバキヤが加盟して,2005年末現在の加盟国数は30ヵ国。

OECDの目的は,OECD条約にも示されているように,財政金融上の安定を維持しつつ,できるだけ高い経済成長,雇用の増大,生活水準の向上を図ること(経済政策),発展途上の諸地域の経済成長に寄与すること(開発援助),多角的,無差別な世界貿易の拡大(貿易外取引や資本取引の自由化も含まれる)に寄与すること(貿易)の三つである。しかし,国際エネルギー機関(IEA)がOECDの一部として1974年に発足したため,最近ではエネルギー問題を加えて4本の柱があるとされることが多い。

 この四大目的に対しては,(1)経済政策委員会(EPC),(2)開発援助委員会(DAC(ダツク)),(3)貿易委員会,(4)IEAおよびエネルギー委員会がそれぞれ組織上では対応する。以上に加えて,経済動向審査,資本移動・貿易外取引,保険,海運,租税,制限的商慣行,資本市場,通貨・外国為替,国際投資・多国籍企業,消費者政策,工業,農業,労働力・社会問題,環境,科学技術,情報・通信,教育,原子力,鉄鋼,造船,都市問題,東西問題等について委員会,作業部会などが設けられているほか,教育研究革新センター(CERI)や開発センターといった組織もあり,多岐にわたる分野で加盟国政府間の意見交換と政策の調整を行っている。これら各種委員会の上部組織として理事会があり,これが最高の決定機関となっている。通常年1回は閣僚レベルによる閣僚理事会が開かれ,しばしば先進国首脳会談での議論にも影響を与えてきた。また,理事会を補佐する機関として執行委員会などがある。なお,世界経済に関する種々の統計も作成している。
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百科事典マイペディア 「OECD」の意味・わかりやすい解説

OECD【オーイーシーディー】

経済協力開発機構Organization for Economic Cooperation and Developmentの略称。ヨーロッパ経済協力機構(OEEC)の後身として1961年発足。その目的は国際経済協力全般にわたるが,特に貿易自由化による加盟国の経済的発展と開発途上諸国援助に重点が置かれている。加盟国代表による理事会が最高機関で,その下に執行委員会,事務局がある。下部機関には経済政策委員会,開発援助委員会(DAC),貿易委員会など35の専門委員会がある。本部パリ。加盟国は米国,カナダ,メキシコ,英国,フランス,ドイツ,イタリア,オランダ,ベルギー,ルクセンブルク,ノルウェー,スウェーデン,デンマーク,アイスランド,フィンランド,アイルランド,スイス,オーストリア,ギリシア,トルコ,スペイン,ポルトガル,オーストラリア,ニュージーランド,日本,韓国,チェコ,ハンガリー,ポーランド,スロバキア,チリ,スロベニア,イスラエル,エストニアの34ヵ国(2013)。
→関連項目IEA移転価格税制エストニアOECD原子力機関汚染者負担の原則格差社会学力テスト環境ホルモン在外公館資本自由化石油備蓄先進国農業保護指標ヨーロッパ通貨協定

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知恵蔵 「OECD」の解説

OECD

経済協力開発機構」のページをご覧ください。

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「OECD」の解説

OECD

経済協力開発機構。本部はフランスのパリ。もともと、戦後ヨーロッパの経済復興のために組織されたOEEC(欧州経済協力機構)が改組され、加盟国を増やし、現在のOECDとなった。2006年現在、30カ国の加盟国を持ち、経済成長、貿易自由化、途上国支援の3つを目的とした活動を行なっている。OECD加盟国には経済的に恵まれた国が多く、加盟国全体で世界人口2割に満たないにもかかわらず、世界の総生産額では3分の2をしめていることから「先進国クラブ」と言われている。

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旺文社日本史事典 三訂版 「OECD」の解説

OECD
オーイーシーディー

Organization for Economic Cooperation and Development(経済協力開発機構)の略称。第二次世界大戦後の国際機構の一つ
1961年,ヨーロッパ経済協力機構(OEEC)を改組し,アメリカ・カナダを加えて発足。本部はパリで,自由世界の経済成長や貿易拡大のための協力を目的とする。日本は'64年加盟した。

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「OECD」の解説

OECD
オーイーシーディー

経済協力開発機構(Organization for Economic Cooperation and Development)の略称。1961年,発展途上国援助・自由貿易拡大を目的に欧州経済協力機構を改組のうえ発足。各国経済の年次審査・政策調整を行う。日本は64年(昭和39)に加盟。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「OECD」の解説

OECD(オーイーシーデイー)

経済協力開発機構(OECD)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「OECD」の意味・わかりやすい解説

OECD
おーいーしーでぃー

経済協力開発機構

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旺文社世界史事典 三訂版 「OECD」の解説

OECD
オーイーシーディー

経済協力開発機構

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「OECD」の意味・わかりやすい解説

OECD
オーイーシーディー

経済協力開発機構」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内のOECDの言及

【科学技術政策】より

…また発展途上国に対しては,みずから発展する素地を培養するための協力・援助の必要性が増加し,途上国の問題解決のための問題についての共同研究や協力・援助が増大しつつある。また国連関係の機関,OECD(経済協力開発機構)等を通ずる多国間,あるいは日米,日英等の2国間の国際協力が,原子力,宇宙利用,科学技術者の交流,情報交換その他の分野で行われている。とくに世界経済活性化の鍵として先進国首脳会議において科学技術協力が強調され,また東南アジア諸国連合(ASEAN)との首脳会談でも科学技術協力がとりあげられるなど,科学技術が国際政治において大きな問題となる趨勢(すうせい)にある。…

※「OECD」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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