精選版 日本国語大辞典 「冷え性」の意味・読み・例文・類語 ひえ‐しょう‥シャウ【冷症・冷性】 〘 名詞 〙 からだの一部、特に腰、下肢などが他の体部に比して異常につめたく感じる症状。女性に多く、ホルモンの異常または自律神経系の異常が考えられるが、詳しい原因はわかっていない。[初出の実例]「彼(あれ)は誠に冷症(ヒエシャウ)で御座いますから」(出典:落語・樟脳玉(1890)〈二代目古今亭今輔〉) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
食の医学館 「冷え性」の解説 ひえしょう【冷え症】 《どんな病気か?》 〈血行障害からくる冷え症、まずは日常生活の改善を〉 手足が冷たい、腰が冷える、寒くて眠れないなど、冷え症の症状や程度は人によってさまざまです。この原因は、甲状腺機能低下症(こうじょうせんきのうていかしょう)や心不全(しんふぜん)、低血圧による場合もありますが、ほとんどが、血管を収縮・拡張させて熱をコントロールする自律神経(じりつしんけい)が変調を起こしていたり、ホルモンバランスの乱れによる血行障害です。 症状の改善や予防にいちばんたいせつなことは全身の生理作用を高め、体をあたためること。日常的に、入浴やマッサージ、適度な運動で血行をよくする心がけが必要です。 《関連する食品》 〈血行促進と保温作用のあるビタミン類を十分摂取〉 ○栄養成分としての働きから 多くの食材をバランスよく食べることが改善や予防におおいに役立ちます。血行促進と保温効果があるのがビタミンA、B、C、E類です。 冬至(とうじ)に食べるカボチャはカロテン(ビタミンA)が豊富で、ニラもカロテンのほかC類も多く含み、常食するとより効果的です。 B群は肉類なら豚肉や豆類、玄米、ライ麦パンに多く含まれます。 血行促進に欠かせないE類は、青背の魚やアーモンドに多く含まれています。また納豆もE類が豊富なうえ、ナットウ菌は血液をかたまりにくくするので、さらに効果的です。 体の保温を助けるのがたんぱく質。鉄や必須アミノ酸も多い牛肉などの肉類や魚からとるといいでしょう。 また、毛細血管の血液循環をよくするカプサイシンを含むトウガラシ、毛細血管を広げ、胃腸の働きを促進するアリシンを含むニンニクやネギも、体をあたためる効果があります。 〈赤トウガラシ酒、サフランのお茶が体をあたためる〉 ○漢方的な働きから 体をあたためるには赤トウガラシが有効です。料理に使用するのも1つの方法ですが、乾燥させた赤トウガラシをホワイトリカーに漬け込み、体が冷えたときに少量飲むと、すぐに体があたたまってきます。 また西欧では婦人科系疾患に効果的といわれるサフランも、漢方では冷え症に用いるものの1つで、番紅花(ばんこうか)といいます。花のおしべを乾燥させたものにお湯を注いで数分おき、お茶として飲みます。お茶として飲まなくても、冷え症ぎみだという人は、お料理に使って、サフランの効果を取り入れましょう。 ○注意すべきこと 漢方的な働きとして気をつけたいのは、ビタミンが豊富だからといって、体を冷やす作用のあるキュウリ、ナス、トウガンといった野菜や、柿、ナシ、ミカンといったくだものをとりすぎないようにすることです。 出典 小学館食の医学館について 情報
百科事典マイペディア 「冷え性」の意味・わかりやすい解説 冷え症【ひえしょう】 手・足・腰などの特定部位を特に冷たく感じる症状。自律神経系障害からくる血管異常によるとされ,女性に多い。原因の判明している場合は原因療法を,更年期障害による場合は性ホルモン投与等を行う。 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報