冷却器(読み)レイキャクキ(その他表記)condenser

翻訳|condenser

デジタル大辞泉 「冷却器」の意味・読み・例文・類語

れいきゃく‐き【冷却器】

物体の熱を吸収して温度を下げる装置。水冷冷却器・熱交換器放熱器などがある。

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精選版 日本国語大辞典 「冷却器」の意味・読み・例文・類語

れいきゃく‐き【冷却器】

  1. 〘 名詞 〙 物を冷却する機器総称化学実験気体を冷却して液体固体にするリービヒ冷却器などのほか、工業上用いられる熱交換器や機関過熱を防ぐ装置などがある。〔稿本化学語彙(1900)〕

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改訂新版 世界大百科事典 「冷却器」の意味・わかりやすい解説

冷却器 (れいきゃくき)
condenser

液体を加熱して気化させ,これを再び液体とするのに用いる器具。凝縮器あるいはコンデンサーともいう。主としてガラス製であるが,銀,スズなどの金属を使うこともある。化学実験室では,主として蒸留の際に用い,また揮発性溶媒を用いて加熱抽出するとき溶媒の損失を防ぐための還流冷却器として用いられる。目的に応じ,効率をよくするため各種の型のものがあるが,図にそのおもなものを示す。図のbに示すものは,最も基本的な蒸留用の器具で,リービヒ冷却器という。中心に蒸気および液体の通る管があり,その周囲に冷却剤(通常水道水を流す)が入る外とう(套)管が取りつけてある。外とう管のないものは空気で冷却することになるので,空気冷却器ということもある(図のa)。図のc,d,eは,いずれも,リービヒ型よりも冷却効率をよくするためにくふうされたものである。これらのうち蒸留用には主としてa,b,d,eなどが,還流冷却用にはc,eなどが用いられる。きわめて少量のものを取り扱うのにはコールドフィンガー型冷却器(図のf)と呼ばれるものが用いられる。工業用には大容量で,金属性のものが多く,熱効率をよくするため熱交換器も多く用いられる。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「冷却器」の意味・わかりやすい解説

冷却器
れいきゃくき
cooler

広義としては熱交換器に属し、とくに取り扱う物質の冷却を目的として用いられる装置を冷却器とよんでいる。気体または液体を対象にしていることが多いが、固体を対象にしている場合も含まれている。熱回収をおもな目的としている場合、熱回収装置あるいはエコノマイザーなどとよばれることも少ない。また、凝縮を目的とする冷却器は凝縮器とよばれ、一般の冷却器と区別して取り扱われることが多い。

 流体を対象とする冷却器の形式は、「熱交換器」の項を参照のこと。固体を対象とする場合はその形状によって異なる。たとえば、連続シート状材料に対しては巻き取る過程で、粉粒体材料に対しては回転円筒またはベルトコンベヤーで移送しつつ、冷水または冷気と接触させるなどの方法がとられる。

[河村祐治]

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化学辞典 第2版 「冷却器」の解説

冷却器
レイキャクキ
cooler

流体を冷却する方式に従って大別すると,
(1)被冷却液体を気体に直接接触させて蒸発潜熱を放出させる直接冷却器と,
(2)流体と熱媒体とを管の内外に流し,管壁を通して顕熱を除去する間接冷却器,
がある.工業用水の場合,上記の(1)に相当するものの例としては,煙突式の自然通風式(図(a))がある.(2)の例としては,通常の型式の熱交換器がある.簡単には,図(b)のような冷却コイル式もある.

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「冷却器」の意味・わかりやすい解説

冷却器
れいきゃくき
cooler

化学実験や分析に使う凝縮器。冷水または空気で冷却して蒸気を液化させる装置。物質の蒸気を冷却して液体を取出すための蒸留用冷却器と,実験操作中に熱により気体化したものを,再び液化して原液に戻すために使う還流用冷却器がある。

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