処する(読み)ショスル

デジタル大辞泉 「処する」の意味・読み・例文・類語

しょ・する【処する】

[動サ変][文]しょ・す[サ変]
ある情況に身を置いて、それに応じた行動をとる。「世に―・する術」「難局に―・する」

㋐事を取りさばく。処置する。「事を―・する」
㋑その刑罰を与える。「厳罰に―・する」
[類語]扱う切り回す取り扱う計らうさばくこなす取りさばく律する

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「処する」の意味・読み・例文・類語

しょ‐・する【処】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 サ行変 〙
    [ 文語形 ]しょ・す 〘 自動詞 サ行変 〙 身を置く。その場に身を置いて、それに応じた行動をとる。
    1. [初出の実例]「菩薩の、しかも比丘となり、ひとり閑静に処(ショ)して、ねがひて経典を誦するをみる」(出典:妙一本仮名書き法華経(鎌倉中)一)
    2. 「我我は母の胎内にゐた時、人生に処(ショ)する道を学んだであらうか?」(出典:侏儒の言葉(1923‐27)〈芥川龍之介〉人生)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 サ行変 〙
    [ 文語形 ]しょ・す 〘 他動詞 サ行変 〙
    1. 処理する。とりさばく。とりはからう。きりもりする。
      1. [初出の実例]「年及五十、杜門不人事云」(出典:本朝文粋(1060頃)一二・鉄槌伝〈羅泰〉)
      2. 「実は小生に代りて事を処(ショ)せしむる為に」(出典:露団々(1889)〈幸田露伴〉一九)
    2. 刑罰などを与える。罰する。定める。
      1. [初出の実例]「謂〈略〉即知僧尼犯死罪者。亦先還俗。然後処死」(出典:令義解(833)僧尼)
      2. 「御帰依の高僧両三人流罪に処(ショ)せらるる事も武臣悪行の専一と云ひつべし」(出典:太平記(14C後)二)

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