知恵蔵 「刀剣乱舞」の解説
刀剣乱舞
女性をターゲットにしたゲームであるため、刀剣男士は美男子である点が特徴の一つであり、また、アニメやCMで活躍する声優が、その声を担当することも多い。
動画配信やDVD・CDのレンタル事業を手がけるDMM.comと、パソコン用ゲームやキャラクターデザインを手がけるニトロプラスが共同製作し、DMM.comが運営するサイト「DMMオンラインゲーム」から提供されている。正式名称は「刀剣乱舞-ONLINE-」。
パソコンのウェブブラウザーで動作するゲームのため、利用には、インターネットに接続でき、かつ、Internet Explorer 9以上、Google Chrome、FireFoxの最新版ウェブブラウザーが利用できるWindowsパソコン、または、基本ソフト(OS)が、MacOS10.9以上のアップル社のパソコン「Mac」でSafari7以上のウェブブラウザーが必要となる。ゲームを利用するには無料の会員登録が必要となるが、Facebookかgoogleのアカウントを利用したソーシャルログインによる登録も可能。
刀剣は、一振り(ひとふり)などという単位で数えるため、刀剣男士も一振り、二振りと数える。ゲームは、五振りの刀剣男士から一振り選択してスタートする。木炭や玉鋼などの資源を補給すれば、「鍛刀」と呼ばれる場所で、新たな刀剣男士を作成することも可能。なお、刀剣男士は種類ごとに特徴があるため、様々な種類の刀剣男士を作成し、最大六振りまでのユニークな部隊を結成できる。ゲーム内には、刀剣男士を強化させる「錬結」や、戦闘中に負った傷を癒やすための「手入」など、様々な場所があり、それらの場所を使い分けながら、部隊を合戦場へ出陣させ、敵勢力と戦闘させることで、刀剣男士を育成していく。また、ゲームの過程では課金アイテムを使うことで、育成効果を高めることも可能。
刀剣乱舞は、2015年1月にサービスが開始され、同月でユーザー数は50万人を突破、5月には100万人を突破する人気ゲームとなった。更に、人気はゲーム内に収まらず、刀剣の実物を見るため、博物館を訪れる「刀剣女子」なる刀剣男士ファンが急増している。15年5月23日、茨城県の結城蔵美館では、常設展示されている天下三名槍の一つ、「御手杵(おてぎね)の槍(やり)」のレプリカに触ることのできるイベントに約2000人が詰めかけた。その他、東京国立博物館では、同年5月12日から7月20日まで、国宝「三日月宗近」の展示が行われ、多くの刀剣女子が殺到した。また、京都国立博物館では、同年12月15日から2月21日まで、刀剣男子の声優陣が音声ガイドを担当する「刀剣を楽しむ─名物刀を中心に─」というイベントを開催する予定であるなど、各地の博物館は、刀剣女子により、多くの来館者を集めている。
(横田一輝 ICTディレクター/2015年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報