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列王紀 れつおうきMelakhim; First and Second Books of Kings

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

列王紀
れつおうき
Melakhim; First and Second Books of Kings

旧約聖書中の歴史書。前 633年のアッシュールバニパルの死からヨシア王の宗教改革を経て,最終的には前 550年頃成立したものらしい。ダビデ王の晩年,ハギテの子アドニアの王位僭称事件,ソロモン即位,ダビデの死からソロモンの治世の終りまでの年代史 (上1~11章) ,ソロモンの家臣ヤラベアムの離反とソロモンの子レハベアムの即位によるイスラエル,ユダ両国の分裂 (前 933) からサマリアの陥落 (前 722) にいたるまでの両王国の並行的年代史 (上 12~下 17章) ,北王国 (イスラエル) 滅亡からバビロン捕囚までの南王国 (ユダ) の歴史 (下 18~25章) の3部に大別される。

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世界大百科事典 第2版の解説

れつおうき【列王紀 Books of Kings】

旧約聖書の《サムエル記》に続く上・下2巻の歴史書。上1章と2章は〈ダビデ王位継承史〉の結末,上3章から11章はソロモンの治世,上12章から下17章は北イスラエル王国滅亡までの南北両王国,下18章から25章はエルサレム滅亡とバビロン捕囚に至る南ユダ王国について語る。著者は,前6世紀中葉,バビロニアに捕囚されたユダヤ人の間で活動していた申命記派歴史家と考えられる。彼らは,申命記改革の精神を継承して,エルサレム神殿ヤハウェの唯一の聖所と認め,律法を守れば祝福され,破れば呪いを受けるという教義によって王国の歴史を著作した。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

列王紀
れつおうき
melakhmヘブライ語
The Book of Kings英語

旧約聖書』39巻中の一書。ヘブライ語原典は現在、ギリシア語訳(七十人訳)に倣い、上下二巻に分けられるが、本来は一書であった。同書最終形態の成立年代は紀元前555年以後であろう。その内容は、ソロモン史(上1~11章)、分立王国(イスラエル、ユダ)史(上12~22章、下1~17章)および単立王国(ユダ)史(下18~25章)からなる。その主題は、律法主義と応報思想の視点から王国の歴史を、ことに王国の滅亡と捕囚の原因を記述することにある。たとえば、王国の南北分裂や北王国滅亡は、ソロモンその他の王たちが異教の神々を排除しなかった報いである、と述べられる。こうしてダビデ、ヒゼキア、ヨシュアを除くすべての王が律法を守らなかったためにその報いを受けたとして、断罪されている。[定形日佐雄]
『石田友雄著『歴史文学』(『総説旧約聖書』所収・1984・日本基督教団出版局)』

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