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初期キリスト教会 しょきキリストきょうかいEarly Christian Church

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

初期キリスト教会
しょきキリストきょうかい
Early Christian Church

一般にはコンスタンチヌス大帝の時代までのキリスト教会をいい,ほぼ1世紀後半までの原始キリスト教よりも広い概念である。しかしこの区別は必ずしも正確には守られないことがある。キリスト教は,対外的にはローマによる迫害にもかかわらず非ユダヤ人の間に広がり,1世紀中にシリア,小アジア,エジプトのアレクサンドリアの各地方に,2世紀にはガリア,アフリカ属州,ブリタニア,スペイン,ローマ支配下のゲルマニアに,それぞれ教会が設立された。この時代,迫害によって多くの殉教者を出したが,この信仰の試練はかえってキリスト教の精神的優越を実証し,信徒たちの信仰的自覚の強化に寄与した。対内的には1人の司教を中心に長老や助祭たちがこれを補佐する制度がすでに2世紀の初めに現れ,主として都市教会の司教の指導下に教会組織の発展がみられ,西方での唯一の使徒座としてのローマの優位が認められるが,その法的首位性はまだ明確ではない。教義面ではグノーシス派モンタニズムなどの異端との論争,ヘレニズムとの接触などを通じて,基本的な教義の形成確立が進み,聖書正典の結集も2世紀中にはおおよその形をとり,使徒につながる正統教義が主張された。しかし,キリスト論三位一体論などは神学的に不分明で,4世紀のアリウス派などの異端台頭の余地を残した。この時代の教会指導者としては,ローマのクレメンス,アンチオキアのイグナチオス,ポリュカルポス,テルトゥリアヌス,エイレナイオス,ヒッポリュトス,キプリアヌス,オリゲネスらが有名である。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について | 情報

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