利原(読み)りげん(その他表記)(R)Iwǒn

改訂新版 世界大百科事典 「利原」の意味・わかりやすい解説

利原 (りげん)
(R)Iwǒn

朝鮮民主主義人民共和国,咸鏡南道中央部にある沿海の郡。郡の大半は1000m級の山地によって覆われているが,利原湾に沿って狭小な平野がみられ,また利原港,遮湖港など水深の深い天然の良港がある。近海メンタイスケトウダラ),サバなどの世界的漁場があり,水産等の基地となっている。山地にかけては鉄鉱石,ケイ石,滑石などの鉱山が分布し,鉱業も盛んである。新羅真興王による6世紀半ばの遠征を記した真興王拓境碑の所在地として知られる。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「利原」の意味・わかりやすい解説

利原
りげん / リウォン

北朝鮮、咸鏡(かんきょう)南道利原郡にある邑(ゆう)(町)。郡の所在地。鉄の産地として知られる。邑は北朝鮮の東海岸(日本海側)に面し、海岸沿いの平野では米、アワ大豆などの農産物を産出している。利原鉄山は邑の南方にある。赤鉄鉱が主であるが磁鉄鉱黄鉄鉱を伴う。鉱床は品位45~50%である。郡内の万徳山にあった新羅(しらぎ)の真興王(在位540~576)の巡狩碑は現在咸興歴史博物館本宮分館に保存されている。

[魚 塘]

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世界大百科事典(旧版)内の利原の言及

【禅定寺】より

…1001年(長保3)に杣山1000町歩を施入し,十一面観音像(重要文化財)を本尊として運営した。2世の利原は藤原道長の運命を占い,藤原伊周(これちか)の呪詛事件に連座した宿曜師(すくようし)であった。1071年(延久3)には平等院の末寺となった。…

※「利原」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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