医原病(読み)いげんびょう(英語表記)iatrogenic disease

  • いげんびょう ‥ビャウ
  • いげんびょう〔ビヤウ〕
  • 医原病 iatrogenic disorders

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

医原性疾患ともいう。この概念最初医学に導入した A.ハースト (1922) は,医師検査態度,説明などに起因する,患者自己暗示によって起った病気と定義している。しかし現代では,こうした医原性神経症にとどまらず,患者に施した医療が不適当であったり,薬剤などの副作用のために起る疾患も含めて考えられている。抗生物質長期にわたる大量投与よって引起された菌交代現象はその代表的なもの。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディアの解説

医師の不用意な言動のために起こる心理的な異常原義とするが,現在は広く投薬注射手術過失などの医療行為原因となって発生する病気や障害をさす。たとえば,治療薬の使用が不当なため,本来は避けうる副作用が出ることや,妊婦のX線撮影で奇形を発生すること,抗生物質の大量,長期投与による菌交代現象なども,医原病と考えられる。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典 第2版の解説

本来,医師の言動に対する患者の心理的反応(誤解,自己暗示など)によって起こる疾患をさすが,現在は,広く医療行為が原因となって不可抗力的に発生する傷病のすべてを包括する言葉として使われる。 医療の組織化が進行しつつある今日,医師・患者間の心理的な関係(相互作用)はますます複雑で微妙なものとなってきた。自覚症状のある人々(患者)は心身の異常を心配し,ときには恐怖感にかられて医師に近づくことが普通である。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

医師による投薬・手術などの医療行為が原因となって起こる病気。医原性疾患。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 自然発生的な病気に対して、医師の過剰治療、医療過誤、または、治療の合併症として生ずる病気。キノフォルム剤の過剰投与によるスモン病、薬の中毒によって起こる肝障害など。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

オープンスカイズ条約

領空開放条約ともいう。非武装の偵察機により相互の領域内の軍事活動,施設を監視しあい,軍備および軍事行動の透明性を高めることを目的とする条約。相互の不信感を取除く信頼醸成措置の1つ。 1955年,アメリ...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android