出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
江戸時代における金貨の貯蔵および運搬のための容器。松または檜(ひのき)の頑丈な用材でつくられ、定形はないが、おおよそ縦15~25センチメートル、横40~50センチメートル、高さ10~15センチメートルの大きさで、空き箱だけでも約一貫目(3.75キログラム)の重量があった。もともと金一千両の小判ないし二分判を入れるものであったが、江戸後期における貨幣改鋳に伴う小判の小型化により、一千両入りのほか、二千両、五千両入りのものもつくられた。また、一種の手箱形金庫ともいうべき50~100両入りの小型金箱も現れた。ただし、一般に金「一箱」は一千両をさした。なお、銀貨、銭貨についてはそれぞれ銀箱、銭箱(ぜにばこ)があった。
[岩橋 勝]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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