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取引所外取引 トリヒキジョガイトリヒキ

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

取引所外取引
とりひきじょがいとりひき

上場証券の取引を、取引所を経由せず行うこと。証券会社との相対(あいたい)取引や、証券会社内部のクロッシング市場(機関投資家からの注文や自己勘定取引の注文、個人投資家からの注文など、社内を通る注文どうしを付け合わせること)、私設取引システム(PTS)を利用した取引がこれにあたり、場外取引ともよばれる。上場債券の取引所外取引は以前から認められていたが、上場株式については、1998年(平成10)12月に取引所集中義務が撤廃されるまで厳しく制限されていた。なお、証券会社との相対取引でも、取引所のシステムを使って行われる取引は立会外取引として区別される。
 取引価格が取引所内取引と取引所外取引で大きく乖離(かいり)し、取引の公平性が損なわれるのを避けるため、立会時間内に行われる取引所外取引は、取引所直近時価を基準として日本証券業協会が定めた制限範囲内の価格に制限されている。また、取引の透明性を保つため、売買成立後5分以内に日本証券業協会に対して売買報告を行うことが義務づけられている。こうした、取引所外での上場証券の売買に関する規制は、日本証券業協会の「上場株券等の取引所金融商品市場外での売買等に関する規則」などに制定されている。
 取引所外取引や立会外取引は、1銘柄当りの売買単位が大きい場合や、たくさんの銘柄を一度に執行するバスケット取引の場合も、証券会社との合意しだいで瞬時に取引を成立させることができるため、機関投資家を中心に需要が高まっている。
 また、2009年末時点で、六つのPTSが開設されているほか、証券会社内部のクロッシング市場の一部として、気配や注文数量を公表しないダークプールとよばれる仕組みが市場参加者の人気を集めている。こうした取引所外取引は、立会外取引とともに市場間の競争を促進する役目を果たしている。[大村敬一・井上美保]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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