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受益者負担金 ジュエキシャフタンキン

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

受益者負担金
じゅえきしゃふたんきん

公用負担」のページをご覧ください。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

受益者負担金
じゅえきしゃふたんきん

本来は、公共施設の整備などにより発生した地価の上昇分を社会に還元させるため、土地の所有者から徴収する負担金のことであるが、一般には、公共施設の整備などによりとくに利益を受ける者が、受益の限度において、その費用の一部にあてるために課される金銭的負担をいう。これを課する目的は、公共施設の整備などにより特定の範囲の者が著しい利益を受ける場合に、その費用をすべて税でまかなうことにすると、他の者との間に費用負担の不公平が生ずることになるので、著しい利益を受ける者に費用の一部を負担させることによって、負担の公平を図ろうということにある。また、この制度の特徴は、その負担が受益の限度内となっている点にある。しかし、制度の運用上、実際に受益の予測ないし計測がなされることはなく、費用との見合いで負担額が決定されるので、実質的には費用負担の形になっている。なお、国の直轄事業に対する地方公共団体の負担金、都道府県が行う土木その他の建設事業に対する市区町村の負担金も、受益者負担金の一種である。
 最近では、受益者負担の概念の適用範囲が拡張され、使用料、手数料、公共料金などについても、しばしば受益者負担という語が用いられている。これは、低成長期に入り、税収入の大幅な伸びが期待できず、財源確保が切実な課題となってきたことにもよる。多くの場合、この広義の受益者負担は、行政サービスの提供などによって特別の利益を受ける者はその費用の全部または一部を負担すべきであるという意味で用いられており、その負担の増大を求めることが多い。しかし、負担額の決定にあたっては、行政サービスの性質、負担の公平、利用者の負担能力や利用状況などが十分に考慮されなければならないであろう。[大川 武]

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世界大百科事典内の受益者負担金の言及

【受益者負担】より

…受益者負担の概念は,財政学的観点からは各種の公共料金,使用料,手数料,負担金,目的税等のすべてを含むものとして理解されているが,法律学では,国または地方公共団体が行う公共事業により特別の利益を受ける者に対して,特別の利益を基準に,それを限度として,その事業費の全部または一部を負担させる目的で課せられる金銭給付義務をいう。受益者負担金ともいう。現在,受益者負担については,個別法のなかに規定されるにとどまり(道路法61条,河川法70条,都市計画法75条等),一般的制度としては,確立していない。…

【租税】より

…目的税の場合は,その収入の使途が限定されているところに特性がある。なお,この目的税に類似したものに受益者負担金がある。これは,公共体が公共プロジェクトを実施する場合,その費用にあてるため,そのプロジェクトから利益を受ける人に課する金銭的負担とされている。…

【負担金】より

…人的公用負担(〈公用負担〉の項参照)の一種とされているが,損失補償制度とともに,行政作用による利益・不利益の偏在を調整して公的負担の公平を図る利害調整の制度とみることができる。負担金は,義務者の性質に応じて,〈受益者負担金〉〈原因者負担金〉〈損傷者負担金〉の3種に分けられる。受益者負担金は,公共事業によって特別の利益を受ける者に対して,その利益を受ける限度に応じて事業の経費の一部を負担させるものであり(道路法61条,河川法70条,都市計画法75条等),原因者負担金は,特定の公共事業の実施の必要を生じる原因を作った者に対して課せられるものであり(下水道法19条,道路法58条,河川法67条等),損傷者負担金は,公共施設の利用者が施設を損傷したため,その修理等の工事が必要となった場合に,その損傷者に対して課せられるものである(下水道法18条)。…

※「受益者負担金」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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