口語詩(読み)コウゴシ

デジタル大辞泉 「口語詩」の意味・読み・例文・類語

こうご‐し【口語詩】

口語体の詩。山田美妙等の試作に始まり、明治末期の川路柳虹かわじりゅうこうらの口語自由詩を経て、大正期に確立

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精選版 日本国語大辞典 「口語詩」の意味・読み・例文・類語

こうご‐し【口語詩】

  1. 〘 名詞 〙 口語による無韻自由詩文語定型詩である新体詩に対して、明治末期、川路柳虹相馬御風三木露風などによって興された。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「口語詩」の意味・わかりやすい解説

口語詩
こうごし

口語で書かれた詩。文語詩に対する。日本の近代詩は初め新体詩と呼ばれたが,文語または文語脈の語句を用い,五七調七五調などの定型的な詩法に従っていた。日常的な口語を詩語に採用したのは,川路柳虹に始る (1907) が,その後口語自由詩の運動などに助けられて,大正から昭和詩壇は文語的定型の制約から全面的に解放されていった。

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世界大百科事典(旧版)内の口語詩の言及

【自由詩】より

…だから,フリー・バースあるいはベール・リーブルを〈自由詩〉と訳すのは誤りというべきで,むしろ〈自由律〉と称すべきであろう。 日本の場合は,川路柳虹などの口語詩がいわゆる〈新体詩〉の定型から脱離したときから,自由詩の概念が始まった。7・5,5・7,7・7の,和歌と俳句からうけついだ旧来の音数律をすてたので,ここになんの規則も拘束もない,ほとんど散文の行分けにひとしい自由詩が横行するようになった。…

※「口語詩」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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