古殿(読み)こでん

精選版 日本国語大辞典 「古殿」の意味・読み・例文・類語

こ‐でん【古殿】

  1. 〘 名詞 〙 古い御殿。
    1. [初出の実例]「古殿燈薫栴檀香、山僧法服薜花色」(出典:経国集(827)一〇・夏日同美三郎遇雨過菩提寺作〈小野年永〉)
    2. [その他の文献]〔李白‐金陵詩〕

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改訂新版 世界大百科事典 「古殿」の意味・わかりやすい解説

古殿[町] (ふるどの)

福島県南東部,石川郡の町。人口6030(2010)。1994年東白川郡から石川郡へ編入阿武隈高地南部の山中にあり,町域の大部分山林におおわれ,東流する鮫川とその支流太平川沿いにわずかに耕地が開ける。中心集落の竹貫(たかぬき)は,近世幕府の代官所が置かれたこともあり,中通りと浜通りを結ぶ御斎所街道宿駅でもあった。源義家が安倍氏追討の際に勧請したと伝えられる竹貫郷の総鎮守,古殿八幡神社があり,町名もこれに由来する。松川では16世紀末に早くも葉タバコが栽培されており,〈松川葉〉の名で知られる。第2次大戦前はメンヨウの産地であったが,1960年代から畜産,なかでも和牛に力を入れている。コンニャクを特産し,山地には杉の美林が広がる。古殿八幡神社の例祭(10月第2日曜)には流鏑馬(やぶさめ)行事が行われる。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「古殿」の意味・わかりやすい解説

古殿(町)
ふるどの

福島県中通り南部、石川郡の町。1955年(昭和30)宮本、竹貫(たかぬき)の2村が合併して古殿村となり、1957年町制施行。1994年(平成6)東白川郡から石川郡に所属変更した。国道349号が通じ、南東流する鮫(さめ)川に沿う御斎所(ごさいしょ)街道が中通りと浜通りを結ぶ。町名は古殿八幡神社(ふるどのはちまんじんじゃ)にちなむ。阿武隈高地(あぶくまこうち)に位置する農山村で、松川葉タバコの発祥地。畜産が盛んで、良質なスギ材も生産する。また変成岩を主とする鮫川石は庭石として知られる。古殿八幡神社には鎌倉時代に始まるといわれる流鏑馬(やぶさめ)の行事(県指定重要無形民俗文化財)がある。面積163.29平方キロメートル、人口4825(2020)。

原田 榮]

『『古殿町史』2巻(1970・古殿町)』


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百科事典マイペディア 「古殿」の意味・わかりやすい解説

古殿[町]【ふるどの】

福島県南東部,石川郡の町。1994年東白川郡から編入。全町阿武隈(あぶくま)高地中の山地で,鮫川沿いに低地があり,主集落竹貫(たかぬき)がある。米,コンニャク,山菜,ネギを産し,杉の造林が盛んで製材,畜産も行う。東日本大震災で,町内において被害が発生。163.29km2。6030人(2010)。

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