20世紀日本人名事典 「古野清人」の解説
古野 清人
フルノ キヨト
- 生年
- 明治32(1899)年10月6日
- 没年
- 昭和54(1979)年3月1日
- 出生地
- 福岡県宗像郡
- 学歴〔年〕
- 東京帝大文学部宗教学宗教史学科〔大正15年〕卒
- 学位〔年〕
- 文学博士(東北大学)〔昭和37年〕
- 主な受賞名〔年〕
- 紫綬褒章〔昭和42年〕,日本学士院賞〔昭和50年〕「キリシタニズムの比較研究」
- 経歴
- 姉崎正治に師事。帝国学士院事務嘱託、満鉄東亜経済調査局嘱託、文部省民族研究所員、天理語学専門学校長などを経て、昭和23年九大教授となった。その後、31年北九州大学学長、35年東京都立大学、39年独協大学、44年武蔵大学、48年駒沢大学各教授を歴任。49年日本宗教学会会長。また日本民族学振興会理事長も務めた。この間、宗教心理学、民族学、原始宗教などの研究を進め、戦後は日本周辺のキリシタンについても研究、護教的になりがちな宗教研究の領域に科学性を重視、合理的実証的な学風によって宗教社会学、宗教人類学の発展に尽くした。50年には「キリシタニズムの比較研究」で日本学士院賞を受賞した。著書は他に「隠れキリシタン」「原始文化ノート」「農耕儀礼の研究」「原始宗教の構造と展開」、「古野清人著作集」(全8巻 三一書房)がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報