新撰 芸能人物事典 明治~平成 「名古屋章」の解説
名古屋 章
ナゴヤ アキラ
- 職業
- 俳優
- 生年月日
- 昭和5年 12月8日
- 出生地
- 東京都 千代田区
- 学歴
- 九段中(旧制)〔昭和24年〕卒
- 経歴
- 昭和24年NHK東京放送劇団養成所に入る。放送劇団在籍中の27年にラジオドラマ「ぼたもち」に主演、同年の芸術祭賞を受賞。ラジオ「一丁目一番地」などに出演の後、34年文学座に入り、38年には劇団雲の創立に参加したが、解散により50年以降はフリーで活躍。地人会、こまつ座の舞台に数多く出演し、井上ひさしの「雨」では主人公の紅花問屋の旦那になりすます金物拾いを11年間200回に渡って演じ続け、58年に芸術祭賞優秀賞を受賞した。他の代表的舞台に「真夏の夜の夢」「じゃじゃ馬ならし」「黄金の国」「釘」「砂の上のダンス」など。映画には30年「ノンちゃん雲にのる」でデビュー、アクの強い悪役、敵役で鳴らしたが、テレビのホームドラマでは中年の軽妙な役どころが多く、庶民派俳優として茶の間に親しまれた。また人形劇「ひょっこりひょうたん島」のリメイク版では大統領ドン・ガバチョの声を担当した。他の出演作品に映画「天国と地獄」「麻雀放浪記」、舞台「エレジー」「父さんが歌ったあの歌を」「闇に咲く花」、ドラマ「江戸の用心棒」「八代将軍吉宗」「HOTEL」「暴れん坊将軍」などがある。平成15年3月芝居の稽古初日に倒れ、脳腫瘍の摘出手術を受けたが、同年6月に死去した。
- 受賞
- 紀伊国屋演劇賞(個人賞 第6回)〔昭和46年〕「釘」,芸術祭賞優秀賞〔昭和58年〕「雨」
- 没年月日
- 平成15年 6月24日 (2003年)
- 伝記
- 芝居語り―渡辺えり子対話集 渡辺 えり子 著(発行元 小学館 ’06発行)
出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報