(読み)カン

デジタル大辞泉 「喚」の意味・読み・例文・類語

かん【喚】[漢字項目]

常用漢字] [音]カン(クヮン)(呉)(漢) [訓]わめく よぶ
大声で呼ぶ。わめく。「喚呼喚声叫喚
呼び出す。「喚起喚問召喚

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精選版 日本国語大辞典 「喚」の意味・読み・例文・類語

わ‐めき【喚】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「わめく(喚)」の連用形名詞化 ) 大声で叫ぶこと。また、その声。
    1. [初出の実例]「店先の喧嘩なりませぬと女房が喚(ワメ)きも聞かばこそ」(出典たけくらべ(1895‐96)〈樋口一葉〉五)

おめきをめき【喚】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「おめく(喚)」の連用形の名詞化 ) 大声で叫ぶこと。騒ぐこと。わめき。
    1. [初出の実例]「海の波の荒涼たるをめきの中に聞くこの笑ひ声は」(出典:或る女(1919)〈有島武郎〉前)

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普及版 字通 「喚」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 12画

[字音] カン(クヮン)
[字訓] よぶ・わめく

[説文解字]

[字形] 形声
声符は奐(かん)。〔説文新附〕二上に「(よ)ぶなり」とする。奐に大きく開き散ずる意があり、叫喚の声をいう。

[訓義]
1. よぶ、まねく。
2. わめく、なきわめく。
3. またに作る。

[古辞書の訓]
名義抄〕喚 サケブ・メス・ヨバフ・ヨブ

[語系]
喚・(歓)・xuanは同声。歓喜のとき、(かん)は(かん)(巫祝)の象に従い、祈るときの声。喚は奐(分の象)に従い、産声をいう字であろう。

[熟語]
喚雨喚応・喚客・喚起・喚叫喚作喚質喚取喚唱喚審喚醒・喚声喚鉄・喚頭・喚問
[下接語]
起喚・急喚・叫喚・狂喚・呼喚・召喚・招喚・人喚・酔喚・宣喚・大喚・馳喚・長喚・勅喚・追喚・通喚・万喚・要喚・遥喚・来喚・連喚


21画

(異体字)喚
12画

[字音] カン(クヮン)
[字訓] よぶ

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(かん)。〔説文新附〕二上喚字条に「(よ)ぶなり」とあり、は喚の或る体の字。また(かん)とも声義が近く、は巫が狂呼して祈る意の字である。

[訓義]
1. よぶ、わめく。
2. かまびすしい、やかましい。

[熟語]

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