噎せ返る(読み)ムセカエル

デジタル大辞泉 「噎せ返る」の意味・読み・例文・類語

むせ‐かえ・る〔‐かへる〕【×噎せ返る/咽せ返る】

[動ラ五(四)]
ひどくむせる。「煙を吸い込んで―・る」
むせび泣く」に同じ。
「私はくやし涙に―・りました」〈太宰・新釈諸国噺〉
[類語]あえはあはあぜいぜいぜえぜえあえぎ喘ぎむせるむせぶき切る息が切れる息を切らす息を弾ませる肩で息をするき込む息衝く息がはずむ息切れ息も絶え絶え胸苦しい重苦しい重重しい息詰まる寝苦しい息苦しい悶悶もんもん苦しい片息気息奄奄えんえん

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「噎せ返る」の意味・読み・例文・類語

むせ‐かえ・る‥かへる【噎返】

  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙
  2. ひどく息苦しくなる。続けざまに激しくせきこむ。
    1. [初出の実例]「見事な石を入るる壺笠〈心水〉 辛ひ香にむせかへりたる荒布店〈沾洲〉」(出典:俳諧・皮籠摺(1699)上)
  3. 息をつまらせて激しく泣く。しゃくりあげて泣く。むせび泣く。
    1. [初出の実例]「見てもまた逢ふ夜まれなる夢のうちにやがてまぎるるわが身ともがなと、むせかへり給ふさまも」(出典:源氏物語(1001‐14頃)若紫)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む