気息奄奄(読み)キソクエンエン

デジタル大辞泉 「気息奄奄」の意味・読み・例文・類語

きそく‐えんえん【気息××奄】

[ト・タル][文][形動タリ]息が絶え絶えになって、今にも死にそうなさま。また、物事が今にも滅びそうな状態にあるさま。「不景気で気息奄奄としている企業
[類語]あえはあはあぜいぜいぜえぜえあえぎ喘ぎむせるむせ返るむせぶき切る息が切れる息を切らす息を弾ませる肩で息をするき込む息衝く息がはずむ息切れ息も絶え絶え胸苦しい重苦しい重重しい息詰まる寝苦しい息苦しい悶悶もんもん苦しい片息

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精選版 日本国語大辞典 「気息奄奄」の意味・読み・例文・類語

きそく‐えんえん【気息奄奄】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙
  2. 息も絶え絶えなさま。いかにも苦しそうで、今にも死にそうなさま。
    1. [初出の実例]「母余八旬、気息奄奄」(出典:艸山集(1674)二・復南紀澄公書)
  3. ( 比喩的に用いて ) 国家や家、また思想などが苦しい状態にあるさま。今にも滅びそうなさま。
    1. [初出の実例]「我邦の文明は三十年前気息奄々として」(出典:将来之日本(1886)〈徳富蘇峰〉一)

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四字熟語を知る辞典 「気息奄奄」の解説

気息奄奄

息も絶え絶えな様子。いかにも苦しそうで、今にも死にそうな様子。転じて、国家や家、また思想などが苦しい状態にある様子。今にも滅びそうな様子。

[活用] ―たる。―として。

[使用例] 吾人はこの驚くべき知識の収穫を誇り得ると同時に、一敗またあたわざるの神経衰弱かかって、気息奄々として今や路傍しんぎんしつつあるは必然の結果として正に起こるべき現象でありましょう[夏目漱石*現代日本の開化|1911]

[使用例] 「こういうわけだから、今日の授業は、うちきらせてください」とバードはまさに気息奄奄の声でいった[大江健三郎*個人的な体験|1964]

[解説] 「気息」は息、呼吸。「奄」はおおう、ふさぐという意味で、「奄奄」は息が絶え絶えの様子を表します。

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