スコリア(読み)すこりあ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スコリア」の意味・わかりやすい解説

スコリア
scoria

火山噴火で放出された火山砕屑物のうち,多孔質の内部構造をもつ黒色,暗褐色のもの。岩滓(がんさい)ともいう。大きさの定義はないが,直径 2~64mmの火山礫,直径 64mm以上の火山岩塊をおおむねさす。また,同じ多孔質であるが色が白色,淡灰色のものを軽石(浮石)という。スコリアはおもに苦鉄質鉱物(マグネシウム,鉄)を多く含む玄武岩質のマグマから生じる。冷やされて粘性が高まったマグマ(溶岩)から,溶け込んでいた揮発性成分(おもに水)が一気に気化することで,多数の気泡をもつコークス状の岩片となる。気泡は大きく,その形はさまざまである。スコリアは未固結のまま落下すると互いに粘着し合って溶結スコリアとなる。また,見かけの比重が小さいことから,軽石や火山灰と同様に遠方に飛ばされるが,噴出量は少ない。高温の火山ガスや火山灰などと混じって,火山斜面を高速で流下することもあり(→火砕流),スコリア流(岩滓流)と呼ばれる。また,火口の周囲に堆積する円錐形の砕屑丘のうち,スコリアを主体とするものをスコリア丘岩滓丘)という。

スコリア
scholia

古代の文献学者が,古典写本余白に書込んだ注釈。特に,アレクサンドリア時代のものが多く,この時代の原典批判や語源研究をうかがうことができる。 (→アレクサンドリア学派 )

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「スコリア」の意味・わかりやすい解説

スコリア
すこりあ

岩滓

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