海外の開発途上地域に対して、技術援助や資金供与などODA(政府開発援助)の実施によって、その地域の発展に協力することを目的とする外務省所管の独立行政法人。英語名Japan International Cooperation Agencyの頭文字をとり、略称JICA(ジャイカ)。独立行政法人国際協力機構法(平成14年法律第136号)により、2003年(平成15)に設立された。1962年(昭和37)設立の海外技術協力事業団と1963年設立の海外移住事業団が統合して1974年に特殊法人国際協力事業団となり、その業務を引き継ぐかたちで独立行政法人国際協力機構となった。初代理事長は緒方貞子(おがたさだこ)。2008年に国際協力銀行の海外経済協力業務を継承。
海外技術協力事業団(1962設立),海外移住事業団(1963設立)その他を母体に,1974年設立された特殊法人。国際協力事業団が,2003年10月独立行政法人への改組に伴い改称した組織。英語名Japan International Cooperation Agency(JICA(ジヤイカ)と略称)。(1)発展途上地域に対する技術協力の実施および青年の海外協力活動(青年海外協力隊)の促進に必要な事業,(2)発展途上地域などの社会の開発ならびに農林業および鉱工業の開発に協力する見地から,これらの開発に必要な資金で国際協力銀行から供給を受けることが困難なものについて,その円滑な供給を図り,これと合わせて技術を提供するなどの業務,(3)中南米地域などへの海外移住の円滑な実施に必要な業務,を行うことなどを目的とし,政府開発援助(ODA)のうち二国間の贈与(技術協力と無償援助)を主として担当する。総裁と監事は外務大臣が任命する。事業団の事業計画については外務大臣の認可を受けねばならず,また業務全般につき外務・農水・通産の各大臣の監督に服する。資金は,借入金のほか国際協力事業団債券の発行でまかなわれる。資本金1203億円(全額政府出資,1997年3月末)。 執筆者:編集部
海外技術協力事業団(1962年設立),海外移住事業団(1963年設立)その他を母体に,1974年設立された特殊法人・国際協力事業団が,2003年10月の独立行政法人への改組にともない改称された組織。英語名Japan International Cooperation Agencyは旧事業団のときと同じで,JICA(ジャイカ)と略称。開発途上地域へのODAのうち,主として二国間の贈与(技術援助と無償資金協力)を担当し,あわせて中南米地域などへの海外移住の促進および開発途上地域などの大規模災害への緊急援助の業務を行う。青年海外協力隊の派遣もその事業の一つである。外務省が主管。初代理事長は緒方貞子(もと国連難民高等弁務官)。