学校の学習環境と教員の勤務環境に関する経済協力開発機構(OECD)の国際調査。職能開発をはじめとする教員の環境や指導状況に関する各国の実情を調査し、国際比較が可能な情報を収集して教育に関する分析と教育政策の検討に資することを目的とする。略称TALIS(タリス)。2008年に24か国・地域が参加して始まり、日本は2013年(平成25)に行われた第2回調査に初めて参加した。調査対象は中学校および中等教育学校前期課程の校長と教員で、国ごとに約200校から、1校につき約20名(非正規教員を含む)を抽出する。調査は、(1)教員の状況と学校の概要、(2)校長のリーダーシップ、(3)職能開発、(4)教員への評価とフィードバック、(5)指導実践、教員の信念、学級の環境、(6)教員の自己効力感と仕事への満足度、の6項目に関する内容について行われる。
第2回調査には34の国と地域が参加し、日本からは全国の192校から192名の校長と3521名の教員が参加した。2014年6月に公表された調査結果によると、日本については教員の長時間労働やICT(情報通信技術)の活用の低さが目だった。また、教員自身が社会的に評価されていないと感じていることが国の教員政策上の問題点として浮かび上がり、教員が専門性を高めるための道筋を明確に構築するなど、教員の質や力量を高める必要性が求められる結果であった。
[編集部]
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