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堕落論 だらくろん

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世界大百科事典 第2版の解説

だらくろん【堕落論】

坂口安吾の評論。1946年4月《新潮》に発表。この1作で坂口安吾は流行作家になった。〈戦争は終った。特攻隊の勇士はすでに闇屋となり,未亡人はすでに新たな面影(おもかげ)によって胸をふくらませているではないか〉といい,人間が変わったのでなく,ただ人間へ戻っただけで,〈生きよ堕ちよ,その正当な手順のほかに,真に人間を救いうる便利な近道がありうるだろうか〉と説くこの評論は,敗戦直後の混乱期に方途を失っている日本人の多くにひとつの指針を与えた。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

堕落論
だらくろん

坂口安吾(あんご)の評論。1946年(昭和21)『新潮』に発表。47年6月、同名の単行本を銀座出版社より刊行。「人間。戦争がどんなすさまじい破壊と運命をもつて向ふにしても人間自体をどう為(な)しうるものでもない。」という不動の認識にたち、戦争に負けたから堕(お)ちるのではなく、人間だから、生きているから堕ちるだけだという発言は、戦後の廃滅と虚脱状態にいる人々に、明日へ踏み出すための基盤を与えた。いったん堕ちることで真に新しいモラルを追求するゆえの自立革命の宣言でもあった。[伴 悦]
『『堕落論』(角川文庫)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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