塩化チタン(読み)えんかチタン(英語表記)titanium chloride

世界大百科事典 第2版の解説

えんかチタン【塩化チタン titanium chloride】

酸化数II,III,IVの化合物が知られている。
[塩化チタン(II)]
 化学式TiCl2。塩化チタン(IV)TiCl4を水素と混合し,低無電極放電で還元すると得られる暗赤褐色粉末。比重3.13。空気中,水,エチルアルコールなどで分解する。酸化されやすい。
[塩化チタン(III)]
 無水和物TiCl3と水和物が知られている。TiCl3は,TiCl4を650℃で過剰の水素によって還元すると得られる潮解性の紫色結晶。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

化学辞典 第2版の解説

塩化チタン
エンカチタン
titanium chloride

】塩化チタン(Ⅱ):TiCl2(118.77).二塩化チタンともいう.塩化チタン(Ⅲ)の熱分解により得られる.黒褐色の結晶.密度3.13 g cm-3.水素気流中で加熱すると昇華するが,空気中で加熱すると燃える.水には分解して水素を発生しながら溶ける.エタノールに可溶,エーテル,クロロホルム,二硫化炭素に不溶.[CAS 10049-06-6]【】塩化チタン(Ⅲ):TiCl3(154.23).三塩化チタンともいう.無水物は四塩化チタンの蒸気を水素ガスとともに赤熱管中を通すと得られる.また,四塩化チタンの塩酸酸性水溶液を亜鉛で還元するか,あるいは金属チタンを塩酸に溶かせば,三塩化チタンの紫色の水溶液が得られ,これから紫色の六水和物TiCl3・6H2Oを晶出させることができる.無水物は暗紫色,潮解性をもつ粉末(結晶).密度2.68 g cm-3.440 ℃ で四塩化チタンと二塩化チタンに分解する.水,塩酸に溶け,エタノールに易溶,エーテルに不溶.空気中では常温で徐々に酸化され,湿った空気中ではさらに酸化されやすい.水溶液は強い還元性を示す.還元剤,重合触媒,脱色剤として用いられる.[CAS 7705-07-9]【】塩化チタン(Ⅳ):TiCl4(189.68).四塩化チタンともいう.[CAS 7550-45-0]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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