売込む(読み)ウリコム

デジタル大辞泉 「売込む」の意味・読み・例文・類語

うり‐こ・む【売(り)込む】

[動マ五(四)]
上手に説明をして買う気持ちを起こさせ、商品を売る。販路を広げる。「新製品を―・む」
うまく働きかけて、相手に認められ信用を得る。「志望する会社自分を―・む」
金品を受ける約束で、進んで人に秘密などを知らせる。「情報を―・む」
商品先物取引株式市場などで)勢いづいて売る。大量に売る。また、じっくり腰を据えて売る。「機関投資家が積極的に―・む」「金融株が―・まれた」
[類語](1販売発売押し売り売るひさぐ売り払う売り捌く売り付ける売り急ぐ売り切れる売り渡す売れる払い下げる卸す/(2アピール

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精選版 日本国語大辞典 「売込む」の意味・読み・例文・類語

うり‐こ・む【売込】

  1. [ 1 ] 〘 他動詞 マ行五(四) 〙
    1. 買う気をさそって相手に売りつける。売り入れる。
      1. (イ) うまく宣伝したりして品物を売る。
        1. [初出の実例]「其時を失れず人参を売込れましたらば」(出典:隣語大方(18C後)一)
      2. (ロ) うまく話をして人(自分)を推薦する。また、広く知られたり、よい印象を与えたりするために働きかける。
        1. [初出の実例]「残った役者を秋帆が浅草の興行師へ売り込んだのね」(出典:都会の憂鬱(1923)〈佐藤春夫〉)
      3. (ハ) (金品をめあてにして)他人の秘密などを特定の人に知らせる。〔日本隠語集(1892)〕
        1. [初出の実例]「綿貫の売り込んだ材料やったら〈略〉大した問題にはならんかも知れへん」(出典:卍(1928‐30)〈谷崎潤一郎〉三三)
    2. 市場で、腰をすえて盛んに売る。売り入れる。〔取引所用語字彙(1917)〕
  2. [ 2 ] 〘 自動詞 マ行五(四) 〙 うまく宣伝したりして販路が広がる。また、名前が広く知られる。評判をとる。
    1. [初出の実例]「折角之まで売込んだもんだから先づ平和な気楽な宗教界を離れない方が…」(出典:社会百面相(1902)〈内田魯庵〉宗教家)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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