天宮神社(読み)あめのみやじんじゃ

精選版 日本国語大辞典 「天宮神社」の意味・読み・例文・類語

あめのみや‐じんじゃ【天宮神社】

  1. 静岡県周智郡森町天宮にある神社。旧県社。祭神宗像(むなかた)三神欽明天皇の時、九州宗像神社勧請。歴代武将の崇敬をうけた。

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日本歴史地名大系 「天宮神社」の解説

天宮神社
あめのみやじんじや

[現在地名]森町天宮

太田おおた川右岸の丘陵地にある。旧県社。祭神は田心姫命・湍津姫命・市杵嶋姫命。筑前宗像むなかた社より勧請と伝え、伊弉冉命・速玉男命・事解男命・素戔嗚命・大己貴命の五神を合祀する。「遠江国風土記伝」によれば古くは一宮(現小国神社)神領五ヵ郷の摂社であったとする。

天文一二年(一五四三)九月六日、今川義元は「一宮庄之内金胎両部之一社天宮」の社務を中村新左衛門尉に安堵し、禰宜・乙女・神役人の支配権と追放されていた社人の還付を命じ、天宮は惣庄と同様に不入とするが、一宮庄の地頭系譜を引く武藤氏所務分は先規と同様にすることと定めた(「今川義元判物」天宮神社文書)。同二二年八月一三日には武藤氏定と中村助太郎(新左衛門尉の子)の間の争論裁許が下り、氏定の訴えが退けられ、助太郎に実国在家と別当在家が返付された(「今川義元朱印状」同文書)。これをうけて弘治三年(一五五七)四月一七日、氏定は助太郎に対し、定夫等の代九貫文、綿一〇〇文目・布三を納めることを条件に、天宮郷内の神役田と天宮の名職等について干渉しないことを約束した(「武藤氏定判物」同文書)

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