天山南路,天山北路

山川 世界史小辞典 改訂新版 「天山南路,天山北路」の解説

天山南路,天山北路(てんざんなんろ,てんざんほくろ)

天山山脈を基準としてその南北の地区をさした呼称清朝行政区画でもあり,南路は回部に,北部は準部に相当する。また交通ルートをさすことがある。その場合,南路はハミ(哈密)からトゥルファンカラシャフルクチャ,アクスをへてカシュガルに至る北道と,敦煌(とんこう)からチャルクリク,チェルチェンニヤホータンヤルカンドをへてカシュガルに至る南道に分かれる。北路はハミから,バルクル,ウルムチイリまたはタルバガタイなどに至る道である。

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関連語 敦煌

旺文社世界史事典 三訂版 「天山南路,天山北路」の解説

天山南路・天山北路
てんざんなんろ・てんざんほくろ

天山山脈南麓に沿う交通路を天山南路北麓に沿う交通路を天山北路という
山脈の南北の山麓オアシスが並んで点在している。北路はハミからウルムチをへてイリに達し,ステップ遊牧民が中心となった。南路はトルファン,クチャをへてカシュガルへ通じ,オアシス都市農耕隊商貿易によって栄えた。天山南路・天山北路の名は明代ごろから用いられた。

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