太陽,月,惑星,恒星などを使って観測点の経度,緯度を求めること。航空機や船舶が陸地を離れて目標物がなくなったときに,その位置を知るために六分儀などを使って天体の高度を測定し,観測時刻とその天体の予報位置とから計算によって位置を求め,進路を定めることを天文航法といい,このために天文航法用の特別な天測計算表が出版されている。しかしこのような観測は天候によっては不可能となり,また熟練を必要とするため,しだいに電波航法に代わっていっている。これとは別に地上での経度,緯度を,位置のよくわかった恒星を観測することによって精密に測定することもある。このために経緯儀,子午儀,アストロラーブなどが使用される。観測方法はそれぞれの器械によって異なっているが,経緯儀では比較的精度の低い測定に使用されることが多く,角度の1″程度の観測まで可能であり,それより高い精度が必要とされるときは子午儀やアストロラーブが使用される。また地上での真北を決めるときには磁石では精度も悪く,そのうえ磁気の北極と地球の北極がずれていることによる偏角があるため,北極星の方向角を経緯儀によって観測して求める。
→航法
執筆者:古川 麒一郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
astronomical observation
天文航法で位置決定のために行う天体観測。天体の高度角を測定,別に推定位置から同時刻の天体高度角・方位を計算,両高度角の差・方位から海図の位置を得る。高度角の測定には六分儀を用い,眼高差・気差・視差を補正をする。任意時刻の高度角・方位の計算は天測暦・天測略暦・天測計算表などを用いる。子午線緯度法・両同高度経度法・北極星緯度法の方法もある。
執筆者:桜井 操
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
冬に 4日間暖かい日が続くと 3日間寒い日が続き,また暖かい日が訪れるというように,7日の周期で寒暖が繰り返されることをいう。朝鮮半島や中国北東部の冬に典型的な気象現象で,日本でもみられる。冬のシベリ...