天野屋利兵衛(読み)あまのやりへえ

  • 1662ころ―1727
  • あまのやりへえ ‥リヘヱ
  • あまのやりへえ〔リヘヱ〕
  • 天野屋利兵衛 あまのや-りへえ

デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

?-1727 江戸時代前期-中期の商人。
歌舞伎「仮名手本忠臣蔵」の天河屋義平のモデルとされる。赤穂(あこう)浪士のために武器を調達し,捕らえられて拷問をうけたが,白状しなかったという。しかし,大坂の惣年寄をつとめた同名の人物は,赤穂藩主浅野家とは関係がなく,史実上この話には疑問がある。享保(きょうほう)12年1月27日死去。名は直之。

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朝日日本歴史人物事典の解説

『忠臣蔵』に登場する大坂の商人。浄瑠璃・歌舞伎「仮名手本忠臣蔵」(1748)では天川屋義平。元禄年間(1688~1704)のころ,赤穂の浅野家に出入りし,赤穂事件で浅野家の断絶ののちも大石良雄を助けたとされる。この話が実際にあったかどうかについては,疑問とされている。『大阪市史』には北区に惣年寄をした天野屋利兵衛が実在したとされるが,実在の利兵衛と作中の利兵衛との関係はないらしい。ただ昭和15(1940)年に利兵衛の碑が西町奉行所跡に建てられている。大坂は浄瑠璃の盛んなところで,利兵衛の話も真偽さだかでないままのちに広がっていったようだ。<参考文献>江崎政忠『天野屋利兵衛伝』,宮本又次『大阪町人』

(土肥鑑高)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

大辞林 第三版の解説

1662頃~1727 江戸中期の大坂の商人。「仮名手本忠臣蔵」では天川屋義平の名で登場。赤穂浪士のために武器を調えたという。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

江戸中期、大坂の侠客(きょうかく)的な商人。『仮名手本(かなでほん)忠臣蔵』の天川屋儀兵衛のモデルで、元禄(げんろく)事件の際、赤穂(あこう)浪士のため武具を調達し、のち自首して追放されたと伝えるが疑問。代々九郎兵衛を称し大坂北組惣年寄(そうどしより)を務めたが、4代利兵衛直之(なおゆき)は事件以前の1695年(元禄8)に罷免されている。また当時天野屋は岡山池田家、熊本細川家の御用を調達していたが、浅野家との経済的な関係はなかった。[北原 進]
『『大阪市史 第1巻』(1965・清文堂出版)』

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精選版 日本国語大辞典の解説

江戸中期の大坂の商人。赤穂藩主浅野家に出入りし、のちの義士討ち入りの際、兵器を調達したといわれる。実在は疑問。「仮名手本忠臣蔵」では天川屋儀平の名で登場する。

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