赤穂義士(読み)アコウギシ

デジタル大辞泉 「赤穂義士」の意味・読み・例文・類語

あこう‐ぎし〔あかほ‐〕【赤穂義士】

元禄15年12月14日(1703年1月30日)、主君浅野内匠頭長矩あさのたくみのかみながのり恥辱をそそぐため、吉良上野介義央きらこうずけのすけよしなかを討った旧赤穂藩士47名のこと。翌年2月4日、幕府の命により切腹泉岳寺に葬られた。赤穂浪士四十七士寺坂吉右衛門が討ち入りの途中から姿を消したので四十六士ともいう。

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精選版 日本国語大辞典 「赤穂義士」の意味・読み・例文・類語

あこう‐ぎしあかほ‥【赤穂義士】

  1. 元祿一五年(一七〇二)一二月一四日、江戸本所松坂町に吉良義央(よしなか)を襲って、主君浅野長矩(ながのり)の仇を討った旧赤穂藩士四七名のこと。翌年二月、切腹を命じられた。四十七士の名は、大石内蔵助・吉田忠左衛門・原惣右衛門・片岡源五右衛門・間瀬久太夫・小野寺十内・大石主税・礒貝十郎左衛門・堀部彌兵衛・近松勘六・富森助右衛門・潮田又之丞・堀部安兵衛・赤埴源蔵・奥田孫太夫・矢田五郎右衛門・大石瀬左衛門・早水藤左衛門・間喜兵衛・中村勘助・菅谷半之丞・不破数右衛門・千馬三郎兵衛・岡野金右衛門・木村岡右衛門・吉田沢右衛門・貝賀彌左衛門・大高源五・岡島八十右衛門・武林唯七・倉橋伝助村松喜兵衛・杉野十平次・勝田新左衛門・前原伊助間瀬孫九郎・小野寺幸右衛門・間十次郎・奥田貞右衛門・矢頭右衛門七・村松三太夫・神崎与五郎・茅野和助・横川勘平・間新六・三村次郎左衛門・寺坂吉右衛門(討ち入り口上書連署順。なお足軽の寺坂は吉良邸内に入らず姿を消す)である。赤穂浪士。四十七士。

赤穂義士の補助注記

討ち入りに参加した浪士を義士とする見方は当初より強かったが、幕府は最後までそれを仇討ちとは認めなかった。もともと浅野長矩の切腹と藩の取りつぶしは、長矩が場をわきまえず一方的に吉良に斬りかかったことが原因だったために、公的な仇討ちにはなりえないものであった。しかし、一般の人々は江戸城事件では吉良は直接手を下さずに浅野家を破滅させたととらえ、討ち入りを主君への義として賞賛し、後に「忠臣蔵物」として多くの義士劇や、講談、浪曲の銘々伝などが生まれた。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「赤穂義士」の意味・わかりやすい解説

赤穂義士
あこうぎし

江戸時代中期,5代将軍徳川綱吉の時代,元禄 15 (1702) 年 12月 14日夜 (15日早朝) ,江戸の吉良義央 (上野介) 邸に討入り,旧主浅野長矩 (内匠頭) の仇討ちをとげた赤穂浪士大石良雄ら 46人と,仇討ちのとき姿を消した寺坂吉右衛門を含めて四十七士として知られる。 47人の実名,当時の年齢は次のとおり。大石内蔵助良雄 (45) ,大石主税良金 (16) ,片岡源五右衛門高房 (37) ,原惣右衛門元辰 (56) ,堀部弥兵衛金丸 (77) ,堀部安兵衛武庸 (34) ,近松勘六行重 (34) ,吉田忠左衛門兼亮 (64) ,吉田沢右衛門兼貞 (29) ,間瀬久太夫正明 (63) ,間瀬孫九郎正辰 (23) ,潮田又之丞高教 (35) ,富森助右衛門正因 (34) ,赤埴源蔵重賢 (35,赤垣源蔵として知られる) ,不破数右衛門正種 (34) ,岡野金右衛門秀包 (24) ,小野寺十内秀和 (61) ,小野寺幸右衛門秀富 (28) ,奥田孫太夫重盛 (57) ,奥田貞右衛門行高 (26) ,大石瀬左衛門信清 (27) ,木村岡右衛門貞行 (46) ,矢田五郎右衛門助武 (29) ,早水藤左衛門満堯 (40) ,礒貝十郎左衛門正久 (25) ,間喜兵衛光延 (69) ,間十次郎光興 (26) ,間新六光風 (24) ,中村勘助正辰 (45) ,菅谷半之丞政利 (44) ,千馬三郎兵衛光忠 (51) ,村松喜兵衛秀直 (62) ,村松三太夫高直 (27) ,岡嶋八十右衛門常樹 (38) ,大高源吾忠雄 (32) ,倉橋伝助武幸 (34) ,矢頭右衛門七教兼 (18) ,勝田新左衛門武堯 (24) ,前原伊助定房 (40) ,貝賀弥左衛門友信 (54) ,武林唯七隆重 (32) ,杉野十平次次房 (28) ,神崎与五郎則休 (38) ,茅野和助常成 (37) ,横川勘平宗利 (37) ,三村次郎左衛門包常 (37) ,寺坂吉右衛門信行 (83?没) 。

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「赤穂義士」の解説

赤穂義士
(通称)
あこうぎし

歌舞伎・浄瑠璃の外題。
元の外題
いろは蔵三組盃
初演
安永2.7(大坂・北新地芝居)

赤穂義士
あこうぎし

歌舞伎・浄瑠璃の外題。
初演
宝永7.7(大坂・榊山座)

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デジタル大辞泉プラス 「赤穂義士」の解説

赤穂義士

海音寺潮五郎の史伝文学。1955年刊行。

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