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太陽の都(読み)タイヨウノミヤコ

百科事典マイペディアの解説

太陽の都【たいようのみやこ】

イタリアの哲学者カンパネラの著書。《太陽の国》とも訳される。カンパネラが獄中にあった1602年に発表(イタリア語版。ラテン語版《Civitas solis》は1623年に出版)。ジェノバ人の船長の物語として,タプロバナ島の太陽国という理想郷,形而上学の寓意とおぼしき首長を頂点とした共産主義的国家が描かれる。近代初期のユートピア文学の代表作の一つ。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

太陽の都
たいようのみやこ
La citt del sole

カンパネッラの主著。1602年ナポリの牢獄(ろうごく)でイタリア語で書かれた。23年刊。コロンブスの航海長を務めたジェノバ人が、タプロバーナ島(現スリランカ)の赤道直下の平原で見聞した国について語る、という形をとっている。形而上(けいじじょう)学を意味する「太陽」という名の神官君主と「力」「知」「愛」に相応する3人の高官の統治下で、すべての人が平等な教育と訓練を受け、軍務、農耕、牧畜などの義務を負い、能力に応じた仕事を与えられて、家族制度も私有もない共同生活を送りながら、どのように生き、何を考えているかを物語る。プラトンの影響を受けた理想国家論であるが、当時の社会や文化も知りえて興味深い。[大谷啓治]
『坂本鉄男訳『太陽の都』(1967・現代思潮社)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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