好気性細菌(読み)こうきせいさいきん(英語表記)aerobic bacteria

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

好気性細菌
こうきせいさいきん
aerobic bacteria

酸素の存在下で正常な生活を営むことのできる細菌をいい、嫌気性細菌の対語。酸素がなければ絶対に生育しない細菌を偏性(絶対的)好気性細菌といい、ほとんどの植物や動物と同じように、酸素呼吸の生活に対応する呼吸系をもっている。好気性細菌の有気呼吸によって有機化合物が分解されるが、その呼吸基質となりうるものは、ほとんどの天然有機化合物といえる。この有機化合物を基質とした呼吸は、普通には完全酸化である。有機化合物の完全酸化における自由エネルギーの変化は、その化合物の嫌気的分解における自由エネルギーの変化よりもはるかに大きい。自然水系中に含まれる有機化合物は、おもに好気性細菌によって分解されるが、この作用を一般に自然浄化とよんでいる。この好気性細菌による好気的分解作用を応用したのが、廃水処理における活性汚泥法や散水濾床(ろしょう)法であり、活水を好気的に処理して汚染度を下げ、放流する。

[曽根田正己]

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精選版 日本国語大辞典の解説

こうきせい‐さいきん カウキセイ‥【好気性細菌】

〘名〙 酸素のあるところで正常な生活を営む細菌を、嫌気性細菌に対していう。酸素がなければ絶対に発育しない無条件的好気性のものもある。枯草菌(こそうきん)、結核菌、酢酸菌などが代表的。好気性菌。

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