娘義太夫(読み)ムスメギダユウ

精選版 日本国語大辞典 「娘義太夫」の意味・読み・例文・類語

むすめ‐ぎだゆう‥ギダイフ【娘義太夫】

  1. 〘 名詞 〙 女性の語る義太夫節。また、その女性。特に、明治後半期に美貌美声太夫が現われて人気を集めた。女義太夫。
    1. [初出の実例]「寄席抔は娘義太夫最も勢力を占め、清元常磐津等は火の消へたるが如くなり行き」(出典:国民新聞‐明治二五年(1892)一月一七日)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「娘義太夫」の意味・わかりやすい解説

娘義太夫
むすめぎだゆう

女義太夫とも,略して女義 (じょぎ) ともいう。江戸時代からあったが,明治になって竹本京枝浅草で人気を得,竹本綾之助や,美貌と美声の豊竹呂昇らの出現隆盛を迎えた。サワリになると「どうするどうする」と声をかける書生たちは堂摺連 (どうするれん) と呼ばれた。近代の娘義太夫では,ほかに竹本小清竹本素女,豊竹団司らが知られる。昭和に入ると定席はほとんどなくなった。

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改訂新版 世界大百科事典 「娘義太夫」の意味・わかりやすい解説

娘義太夫 (むすめぎだゆう)

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世界大百科事典(旧版)内の娘義太夫の言及

【女義太夫】より

…女性の語る義太夫節で,娘義太夫ともいう。1802年(享和2)に京都の少女が大坂へ出て大当りをとったのち,大坂では人形入りでしばしば興行された。…

※「娘義太夫」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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