小泉丹(読み)コイズミマコト

デジタル大辞泉 「小泉丹」の意味・読み・例文・類語

こいずみ‐まこと〔こいづみ‐〕【小泉丹】

[1882~1952]動物学者。京都の生まれ。寄生虫学を専攻し、特に回虫について研究。著「蛔虫かいちゅうの研究」「進化学序講」など。

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精選版 日本国語大辞典 「小泉丹」の意味・読み・例文・類語

こいずみ‐まこと【小泉丹】

  1. 生物学者。理学博士医学博士。京都の生まれ。東京帝国大学動物学科卒。台湾総督府研究所技師、東京帝国大学教授、慶応義塾大学教授を歴任マラリア原虫・回虫など寄生虫を研究。著に「蛔虫(かいちゅう)の研究」「野口英世」など。明治一五~昭和二七年(一八八二‐一九五二

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20世紀日本人名事典 「小泉丹」の解説

小泉 丹
コイズミ マコト

大正・昭和期の寄生虫学者,随筆家 元・慶応義塾大学医学部教授。



生年
明治15(1882)年11月23日

没年
昭和27(1952)年10月21日

出生地
京都府

学歴〔年〕
東京帝大理科大学動物学科〔明治40年〕卒

学位〔年〕
理学博士,医学博士〔昭和23年〕

経歴
明治40年伝染病研究所、大正3年台湾総督府研究所などで寄生虫学、熱帯病を研究。13年慶大医学部教授となった。戦後は定期的な集団蛔虫駆除策を提唱・推進し、蛔虫保有者を激減させた。蛔虫を中心に研究し、「蛔虫の研究」「進化学経緯」「日本科学史攷」「人体寄生虫」などを著した。また多数の随筆があり、「生物学巡礼」「野口英世」「科学的教養」などが広く読まれた。

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改訂新版 世界大百科事典 「小泉丹」の意味・わかりやすい解説

小泉丹 (こいずみまこと)
生没年:1882-1952(明治15-昭和27)

大正~昭和前期の動物学者。名前は〈たん〉と通称される。東大理学部動物学科を卒業し,伝染病研究所に勤め,病原生物を専攻した。のち慶応大学医学部教授となり,寄生虫学を担当。マラリアやデング熱の研究も有名だが,主著《蛔虫の研究》(1944)は世界的業績と評価される。進化論に関心が深く《進化学序講》(1933)は日本での進化論の本格的学術紹介の嚆矢(こうし)ともいわれる大著で,また《進化学の源流》と《進化学の展開》(ともに1948)は最初の本格的進化論史で,G.ビュフォン,G.キュビエ,J.ラマルクなどの解説は,いまなお後継者のこえられぬ水準をたもつ。岩波文庫および新書の企画にくわわるなど,科学知識の啓蒙にも熱心で,ほかにも多くの著訳書がある。
執筆者:

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「小泉丹」の意味・わかりやすい解説

小泉丹
こいずみまこと
(1882―1952)

寄生虫学者。京都府の生まれ。1907年(明治40)東京帝国大学理科大学動物学科を卒業。伝染病研究所に入り、宮島幹之助(1872―1944)に師事して寄生虫学を専攻した。1914年(大正3)台湾中央研究所技師となり、国際連盟保健部理事を経て、1924年慶応義塾大学医学部教授となった。

 寄生虫学の研究、ことに回虫に関する広範な研究を行い、『蛔虫(かいちゅう)の研究』(1944)はその代表的著作である。またマラリアについての研究も進めた。そのかたわら寄生虫についての啓蒙(けいもう)運動に尽力、寄生虫予防協会理事長を務めた。進化学の造詣(ぞうけい)も深く、『進化学序講』(1933)など進化論に関する著作のほか、『生物学巡礼』『野口英世』などがある。

[大鳥蘭三郎]

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「小泉丹」の解説

小泉丹 こいずみ-まこと

1882-1952 大正-昭和時代の寄生虫学者。
明治15年11月23日生まれ。伝染病研究所で宮島幹之助(みきのすけ)にまなぶ。台湾で熱帯病を研究したあと,大正13年新設の慶大医学部の教授。「蛔虫(かいちゅう)の研究」は代表的著作。昭和27年10月21日死去。69歳。京都出身。東京帝大卒。著作に「日本科学史私攷」「野口英世」など。

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百科事典マイペディア 「小泉丹」の意味・わかりやすい解説

小泉丹【こいずみまこと】

動物学者。京都の生れ。東大理学部動物科卒。伝染病研究所で寄生虫の生活史などを研究し,のち慶大教授。進化学に深い関心を示し,その啓蒙に努めた。著書《蛔虫の研究》《進化学経緯》《進化学序講》《日本科学史私攷》など。

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367日誕生日大事典 「小泉丹」の解説

小泉 丹 (こいずみ まこと)

生年月日:1882年11月23日
大正時代;昭和時代の寄生虫学者;随筆家。慶応義塾大学教授
1952年没

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