ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「デング熱」の意味・わかりやすい解説
デング熱
デングねつ
dengue fever; breakbone fever
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デングウイルスによる急性熱性疾患で、ネッタイシマカまたはヒトスジシマカによって媒介される。デングウイルスはアルボウイルスB群(フラビウイルス科フラビウイルス属)に属し、直径25~40ナノメートル(1ナノメートルは10億分の1メートル)の球状粒子で、中心に1本鎖のRNA(リボ核酸)をもつ。臨床的には古典型と出血型に分けられる。古典型の潜伏期は4~8日で、急激に発病し、悪寒とともに全身の筋肉および関節痛を訴え、39~40℃の高熱がみられる。このとき初期発疹(ほっしん)をみることもある。発病後3日目には一時症状が軽快し、発病後5、6日目にふたたび高熱が現れ、デング熱発疹が出現する。出血型は顕著な出血性素因およびショック症状を招来することに特徴がある。発病および初期の経過は古典型と差異はないが、発病数日後に皮膚に出血斑(はん)が生ずるほか、鼻出血や吐血をみることもある。デング熱の分布は東南アジアと中央および南アメリカで、日本では1942年(昭和17)の長崎に始まる大流行が有名で、44年まで毎年流行がみられた。
[松本慶蔵・山本真志]
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