小火器(読み)ショウカキ(その他表記)small arms

翻訳|small arms

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「小火器」の意味・わかりやすい解説

小火器
しょうかき
small arms

個人またはごく少数兵員が携帯,戦闘できる銃砲。ただし,近代に入って,バズーカ砲をはじめとする砲も含む。個人が携帯できる火器がヨーロッパで初めて文献に現れるのは 1360年代であり,1450年頃火縄がついた撃針を動かす発条が開発され,火縄銃が生れた。 1515年頃車輪式引き金銃が登場し,火縄を不要としたが,構造が複雑なため高価になり,火縄銃に代るまでには普及しなかった。火縄銃に取って代ったのは燧発銃 (すいはつじゅう) である。火打石式発火装置は 16世紀初期より開発されていたが,1610~15年頃フランスの M.ブルジョアが燧発装置を発明した。 18世紀初めには,ヨーロッパ諸国の軍隊で,それぞれ小火器が統一され,制式化されるようになった。 1805年にスコットランドで撃発がついた雷管が発明され,弾丸のほかに装薬を入れたり,外部からの火花によって点火することを不要としたために銃砲を革新した。 1900年にはヨーロッパ諸国の軍隊は連発銃,カービン銃,半自動拳銃,リボルバー,機関銃から成る小火器を装備するようになった。 1890~1910年に小火器の火力は急増し,この結果,歴史を通じて長らく機動戦闘の主役であった騎兵は力を失い,第1次世界大戦では塹壕による膠着戦闘を招いたが,騎兵に代って戦車の出現を促した。

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