カービン銃(読み)かーびんじゅう(英語表記)carbine

翻訳|carbine

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カービン銃」の意味・わかりやすい解説

カービン銃
かーびんじゅう
carbine

従来は、歩兵銃の銃身を短縮した短小銃(英語でcarbine、ドイツ語でKarbine)をさし、騎兵銃または騎銃とよばれた。1941年にアメリカ陸軍がウィンチェスター銃器会社に依頼して、これまでのカービン銃の性格から離れ将校用小火器として歩兵銃と短機関銃の中間に存在する新しいタイプの軽量短小銃を設計させ、これをM1カービンとして採用してからは、カービン銃といえばこの種のものをさすようになった。弾薬も在来型は歩兵銃と同じものを使用したが、M1カービンからは小銃弾と拳銃弾の中間で独自のものとなり、15~30発が装填(そうてん)でき、自動装填機構をもつ。M1カービンは第二次世界大戦以来、アメリカ軍供与の装備をもつ東南アジア各国で広く使用された。

[小橋良夫]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カービン銃」の意味・わかりやすい解説

カービン銃
カービンじゅう
carbine

銃身が短く軽い滑腔銃またはライフル銃語源は不明だが,16世紀の中期または後期に由来すると思われる。 18世紀まで騎兵用であった。その後,乗馬しない将校,砲兵,その他特殊兵科の軍人が携帯した。 1960年代までには軽量の自動小銃が一般化し,カービン銃はすたれた。ライフル銃とカービン銃の区分は各国軍によってまちまちである。

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