尾去沢石(読み)おさりざわいし(英語表記)osarizawaite

日本大百科全書(ニッポニカ) 「尾去沢石」の意味・わかりやすい解説

尾去沢石
おさりざわいし
osarizawaite

硫酸塩鉱物の一つ。1961年(昭和36)田口靖郎(やすろう)によって秋田県尾去沢鉱山閉山)から記載された新鉱物。同鉱山の銅・亜鉛熱水鉱脈鉱床の酸化帯中に産する。田口の記載の直後、西オーストラリアのエドガーEdgar鉱山からも同一鉱物が発見されたが、日本のものが先に発表されていたため、この鉱物名が採用された。ビーバー石アルミニウムAl置換体に相当する。自形はきわめて微細な六角板状あるいは菱(りょう)面体で、電子顕微鏡下で観察される。命名原産地にちなむ。

加藤 昭 2016年1月19日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android