日本大百科全書(ニッポニカ) 「岩代石」の意味・わかりやすい解説
岩代石
いわしろいし
iwashiroite-(Y)
イットリウム族希土とタンタルの複酸化物。2005年(平成17)に堀秀道(1934― )らによって福島県伊達(だて)郡川俣(かわまた)町水晶山から記載された。厳密な意味で同構造鉱物はない。自形はb軸方向に扁平(へんぺい)な短柱状。
花崗(かこう)岩質ペグマタイト中に石英、微斜長石および鉄雲母と共存する。原産地以外からはまだ報告されていない。同定は黄褐色~褐色の色調と、これよりやや淡い条痕(じょうこん)。一方向に良好な劈開(へきかい)。命名は原産地福島県中部の古い国名「岩代国(いわしろのくに)」にちなむ。
[加藤 昭]
[参照項目] |
| | | | | | | | | [補完資料] |