岩代石(読み)いわしろいし(その他表記)iwashiroite-(Y)

日本大百科全書(ニッポニカ) 「岩代石」の意味・わかりやすい解説

岩代石
いわしろいし
iwashiroite-(Y)

イットリウム族希土とタンタル複酸化物。2005年(平成17)に堀秀道(1934― )らによって福島県伊達(だて)郡川俣(かわまた)町水晶山から記載された。厳密な意味で同構造鉱物はない。自形b軸方向に扁平(へんぺい)な短柱状。

 花崗(かこう)岩質ペグマタイト中に石英微斜長石および鉄雲母と共存する。原産地以外からはまだ報告されていない。同定黄褐色褐色色調と、これよりやや淡い条痕(じょうこん)。一方向に良好な劈開(へきかい)。命名は原産地福島県中部の古い国名「岩代国(いわしろのくに)」にちなむ。

加藤 昭]


岩代石(データノート)
いわしろいしでーたのーと

岩代石
 英名    iwashiroite-(Y)
 化学式   YTaO4
 少量成分  Nb,Ti,Yb,Dy,Er,Gd,Lu,Ho,Sm,Ca,Tm
 結晶系   単斜
 硬度    6
 比重    7.13
 色     黄褐~褐
 光沢    金剛
 条痕    淡黄褐~褐
 劈開    一方向に良好
       (「劈開」の項目を参照)
 その他   部分的にメタミクト状態(鉱物自体のもつ放射能によって非晶質すること)

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

関連語 フォーマン石

最新 地学事典 「岩代石」の解説

いわしろせき
岩代石

iwashiroite-(Y)

化学組成YTaO4の鉱物。単斜晶系,空間群P2/a,格子定数a0.5252nm, b0.5451, c0.511, β95.12°,単位格子中2分子含む。板状晶。亜ダイヤモンド~ガラス光沢。劈開{010}良好。硬度6。比重7.1。暗赤褐色,褐色,条痕淡褐色。福島県川俣町水晶山の花崗岩ペグマタイトから産出。含有U濃度が異なる累帯構造をもち,ウラン濃度が高い部分はメタミクト化している。名称は,原記載産地の旧国名にちなむ。M’型の合成YTaO4の自然物に相当し,フォーマン石,高縄石,イットロタンタル石と多形関係にある。

執筆者:

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

〘 名詞 〙 春の季節がもうすぐそこまで来ていること。《 季語・冬 》 〔俳諧・俳諧四季部類(1780)〕[初出の実例]「盆栽の橙黄なり春隣〈守水老〉」(出典:春夏秋冬‐冬(1903)〈河東碧梧桐・高...

春隣の用語解説を読む