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累帯構造 るいたいこうぞうzonal structure

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

累帯構造
るいたいこうぞう
zonal structure

単一の鉱物結晶が,中心部から周縁部に向って,物理化学的諸性質の違いによってつくる不連続的な縞状の構造。一般に幅広い固溶体を形成する鉱物 (たとえば斜長石柘榴石など) 中で観察される。結晶晶出あるいは再結晶の過程で,既晶出の部分あるいは既存の結晶が,反応系から取除かれたり十分平衡に到達しない場合に生じる。マグマから晶出した結晶の場合は,普通,中心部から周縁部に向って,より低温で安定な組成へと変化する。変成作用による再結晶の場合には周縁部のほうが,より高温で安定な組成を示すのが普通で,逆累帯構造と呼ばれる。累帯構造の研究は,そのとき行われた地学的,地球化学的過程を追究するうえで重要である。

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百科事典マイペディアの解説

累帯構造【るいたいこうぞう】

結晶が化学組成の異なるいくつかの不連続的な部分からなること。色の違いや消光位(偏光顕微鏡下で視野が黒くなるところ)の違いで認められる。ふつうは中心部から周辺部へほぼ同心的にできているが,全く不規則のこともある。

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世界大百科事典 第2版の解説

るいたいこうぞう【累帯構造 zonal structure】

鉱物の化学組成は,一定の規則性を保ちつつある範囲内で変化することができるものが多い。このとき鉱物は固溶体をつくるという。またある一つの鉱物の粒の中でも,化学組成に関して一様でないことがある。鉱物中の化学組成が,空間的に不規則に変化するのではなく,鉱物粒の中心部から周縁部に向かって変化しているとき,その非均質性のことを鉱物の累帯構造という。この原因は鉱物(結晶)中の原子の拡散速度が非常に遅いことにある。

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大辞林 第三版の解説

るいたいこうぞう【累帯構造】

結晶の核から周縁にかけてみられる不連続な帯状構造。固溶体から結晶が成長する過程において、母液の成分が変化して異なった成分を順次晶出する。火成岩中の斜長石・輝石などの鉱物に多い。

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