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岩塩ドーム がんえんドームsalt dome

4件 の用語解説(岩塩ドームの意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

岩塩ドーム
がんえんドーム
salt dome

岩塩丘ともいう。地下深所に堆積した岩塩層が,その上に堆積した泥層や砂層などの重圧で,上部の地層の弱い部分に岩栓状に上昇してできたドーム状の地質構造アメリカルイジアナ州メキシコ湾岸には多数の岩塩ドームが発達する。表面の地形に明瞭に現れるものはまれで,ときには岩塩ドームは石油鉱床を形成する。断面積2~3km2以下が多い。

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岩石学辞典の解説

岩塩ドーム

岩塩の大きなダイアピル状の塊で,母岩中を通って周囲の堆積岩を上に向かって断層を作りながら上昇したもの.岩塩ドームは一般に安定性の少ない硬石膏や石膏などの蒸発岩の鉱物を帽岩(cap rock)としており,位置しているドームの深さは10kmよりも大きい.岩塩ドームはドーム形,管状または茸形をしているらしい.このような塩の厚い塊の起源は,一般に塩の層が圧力の条件下で塑性的に集められて厚い移動する塊となったと考えられている.岩塩ドームは多くの地域に見られるが,特に北米のガルフ湾沿岸,ドイツスペインイランに見られる.これらは石油鉱床を伴うことが多い[Bateman : 1952].

出典|朝倉書店
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世界大百科事典 第2版の解説

がんえんドーム【岩塩ドーム salt dome】

岩塩からなる円頂丘状の地質構造で,地下の岩塩が上方へ塑性流動を行うことによって形成される。地下深部では,砕屑岩の密度は岩塩の密度より大きくなるので,岩塩層が下位にある場合は,密度差により発生する浮力と,岩塩層の上・下面に作用する静水圧の差とにより,岩塩が上位の砕屑岩中に貫入するようになる。北ドイツやメキシコ湾周辺のものが有名で,後者は油田の構造を作る。【植村 武】

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

岩塩ドーム
がんえんどーむ
salt dome

地下の岩塩層が上部の堆積(たいせき)層に貫入してつくられたドーム構造。岩塩ドームは地下5000メートルから1万メートル以上の深さから上昇したものもあり、ドームの直径は1キロメートルから、なかには2キロメートルを超すものがある。
 岩塩層の上に堆積した地層は、初めは間隙(かんげき)率が大きいため岩塩より密度が低いのだが、地層の圧密によって密度は岩塩よりも高くなっていく。そうなると軽い岩塩層の上に重い地層がのるため重力的に不安定になり、地下深所のような封圧の高いところで著しく可塑性を増した岩塩層が上位層を持ち上げ、ついには貫入することによって、岩塩ドームが形成される。岩塩ドームは、岩塩、カリウムなどの鉱床として採掘されるだけでなく、ドーム上部や周辺の地層に石油が貯留していることもあるため、資源・経済的価値が大きい。[伊藤谷生・村田明広]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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