交番に勤務する地域警察官が、受け持ち区域のすべての家庭や事業所を訪問する巡回連絡の際に作成される紙票。世帯別案内簿ともいう。訪問先の住民にカードを配布して記入を依頼するか、住民から必要事項を聞き取って警察官が作成する。地域の特性や実態を把握し、住民と良好な関係を築くことを目的に、1950年(昭和25)に導入された。様式は以下の4種類があり、英語、中国語、韓国語のものも用意されている。(1)連絡カード索引 番地順か50音順に記載された巡回連絡カードの目録。(2)世帯用連絡カード 一般世帯用に1世帯で1枚を作成する。(3)集合住宅用連絡カード アパート、マンション、寮などを対象にしたもの。(4)官公署・事業所等連絡カード 国や地方公共団体の機関、学校や幼稚園、農協、金融機関、政治や宗教の団体、病院、会社などを対象に作成するもの。
記録される項目は、世帯用連絡カードの場合、家族構成、家族の生年月日、勤務先や学校といった緊急連絡先などである。記録したカードは連絡カード索引の番号順に保管、管理される。基本的な用途は、迷子の保護、住民が事件や事故、災害などにあった場合の連絡用である。なお、交番所長や警察署の地域課長などがカード取扱い責任者として警察署長により指定され、巡回連絡カードの管理の指導や監督にあたることが規定されている。
[編集部]
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