市川中車(7世)(読み)いちかわちゅうしゃ[ななせい]

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「市川中車(7世)」の意味・わかりやすい解説

市川中車(7世)
いちかわちゅうしゃ[ななせい]

[生]万延1(1860).2.27.
[没]1936.7.11. 京都
歌舞伎俳優。屋号立花屋。本名橋尾亀次郎。幼時名古屋で修業し,1880年上京して9世市川団十郎門下となり,脇役として重用された。団十郎没後は大正,昭和の歌舞伎界の重鎮として活躍。堂々たる容貌体躯で,音吐朗々としたせりふ回しは定評があり,特に時代物の立役にすぐれた。なお,中車は本来市川八百蔵俳名であったが,7世八百蔵が 1918年に中車を名のってから芸名となる。

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