平内町(読み)ひらないまち

日本歴史地名大系 「平内町」の解説

平内町
ひらないまち

面積:二一五・九〇平方キロ

陸奥湾の中央に夏泊なつどまり半島が突き出し、東を野辺地のへじ湾、西を青森湾に分ける。東は上北郡野辺地町、西は青森市、南は那須火山帯の八甲田はつこうだ山塊で、他の三方は海に囲まれる。町名の平内はアイヌ語の山と山の間「ピラ」と河川の「ナイ」であるという。

南北朝時代の延元元年(一三三六)南朝方の南部師行と成田泰次とが藤崎ふじさき(現南津軽郡藤崎町)と平内城に立てこもり、北朝方の曾我貞光と安東家季がこれを攻めたといい、平内城は藤沢ふじさわ城のことと推定される(「八戸五世伝」平内町史)


平内町
へいないちよう

[現在地名]根室市清隆町きよたかちよう北斗町ほくとちよう光和町こうわちよう宝林町ほうりんちよう

明治一八年(一八八五)から同三三年までの根室郡の町。明治一八年四月根室市街地拡張により根室村域が区画され根室平内町が成立。同年九月に一―一〇丁目が設置された(市町村改称字名並ニ旧字名調)。町名は根室支庁開拓幹事などを勤めた折田平内にちなむ(根室要覧)清隆町の西側、根室港から南南東に延びる道に沿う(状況報文)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「平内町」の意味・わかりやすい解説

平内〔町〕
ひらない

青森県中央部,陸奥湾に突出する夏泊半島を北部に擁する町。 1955年小湊町と東平内,西平内の2村が合体して発足。江戸時代には弘前藩領地で,盛岡藩との境界に位置する狩場沢 (かりばさわ) に関所がおかれていたため,両藩の緩衝地帯をなしていた。盛田川沿いに小平野が開け,米作が行われる。陸奥湾沿岸ではホタテガイ,ノリの養殖が盛んである。半島東部の浅所 (あさどころ) 海岸はオオハクチョウの渡来地。また椿山はヤブツバキの自生北限地。浅虫温泉とともに浅虫夏泊県立自然公園に属している。夏泊半島の基部を JR東北本線,国道4号線が通る。面積 217.09km2。人口 1万126(2020)。

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