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広告批評 こうこくひひょう

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知恵蔵の解説

広告批評

創刊30年記念号となる2009年4月号(第336号)を最後に休刊した月刊誌。1979年、マドラ出版社主の天野裕吉が真の広告ジャーナリズムの確立をめざして創刊し、同氏のほか、島森路子、河尻亮一らが編集長を務めた。広告業界人向けの専門誌ではなく、あくまでお茶の間線で、テレビCMや雑誌・新聞広告を追い続けてきた「インディペンデントのクリエイティブ批評誌」だった。特集では、「百恵現象」「タモリとはなんぞや」「糸井重里全仕事」の他、「戦争中の宣伝」「オウムを語る」「日本国憲法第9条」など社会的なテーマも採り上げている。
休刊の理由は、部数低迷や経営難ではなく、「メディア広告一辺倒の時代からウェブとの連携時代の転換期を迎え、ひと区切りをつけるため」というもの。創刊当時は、4大マスメディア(テレビ・新聞・雑誌・ラジオ)を中心とする巨大マス広告の全盛時代。大量生産・大量消費社会の中、マスメディアは大衆文化担い手であり、その広告は「時代の写し絵」であった。天野氏は「マス広告は20世紀の産物。特にテレビは押しかけてくる一種の暴力性があった。そのお目付役として批評的な役割を担った」と振り返る。
だが、インターネットの普及によって、広告の舞台は拡散。同氏は「マス広告<万能>の時代は終わった」と述べている。実際、今世紀に入り、4大マスメディアの広告費は、急成長するウェブ広告に奪われ、減少の一途をたどっている。本誌の休刊を、天野氏と同じく「マス広告の時代の終焉(しゅうえん)」と重ねて見る論評は多い。本誌全盛期にCMプランナーとして活躍した佐藤尚之氏も、「マス広告への『殉死』だと思った。10年後、20年後に振り返ると『マス広告』の終わりの象徴になるだろう。休刊そのものが時代の批評になった」と語っている。

(大迫秀樹 フリー編集者 / 2009年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」
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