① サトイモ科の多年草。インドシナの原産で、日本では群馬県を中心に福島県、茨城県などの山間の傾斜地に栽培される。茎は高さ一メートル以上になる。地下に径二〇センチメートルぐらいの扁球形の球茎をつくる。葉柄は直立、淡緑紫色の斑点を密布。葉はやや不規則な羽状に裂け中軸には翼がある。夏、広卵形で緑色の仏炎苞(ぶつえんほう)に包まれた長さ約四〇センチメートルの円柱状の肉穂をつける。球茎から②や工業用ののり、防水塗料などをつくる。冬に芋を掘りだして②をつくることが多いため、「こんにゃく掘る」「こんにゃく干す」など冬の季語として用いられることもある。漢名、蒟蒻。こんにゃくいも。こにゃく。〔文明本節用集(室町中)〕