座骨神経痛(読み)ザコツシンケイツウ

デジタル大辞泉 「座骨神経痛」の意味・読み・例文・類語

ざこつ‐しんけいつう【座骨神経痛】

座骨神経の分布領域に生じる痛み。

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改訂新版 世界大百科事典 「座骨神経痛」の意味・わかりやすい解説

座骨神経痛 (ざこつしんけいつう)
sciatica
ischialgia

座骨神経領域の神経痛総称臀部,大腿後面から下腿後面さらに足部にかけての疼痛があり,ときに圧痛を伴う。また,あおむけに寝て,下肢を股関節で受動的に曲げてやると,大腿後面に沿って疼痛を感ずる(これをラセグLasègue徴候という)。座骨神経炎によるもののほかに,脊髄腫瘍椎間板ヘルニア,仙骨関節炎,大臀筋部の炎症など種々の原因によって生ずる二次性のものも含まれるので,診察X線検査MRI,髄液検査などによって鑑別することが大切である。座骨神経炎の場合は,座骨神経の痛み,圧痛あるいは下肢屈筋の圧痛のほかは症状に乏しく,経過は一般に良好で1~2ヵ月で軽快する。治療は,安静を保持しながら対症的に鎮痛剤を使用する。また敷布団はかたいほうがよい。二次性のものは,その原因疾患に対して適切な治療を行う。
神経痛
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百科事典マイペディア 「座骨神経痛」の意味・わかりやすい解説

座骨神経痛【ざこつしんけいつう】

最も多い末梢性神経痛。神経炎,中毒,骨盤内障害(子宮卵巣の疾患,腫瘍(しゅよう),便秘),妊娠,腰椎・仙椎カリエス,椎間板ヘルニア,糖尿病,帯状疱疹(ほうしん)などによって起こる。腰,臀部(でんぶ)から大腿(だいたい)後面,膝(ひざ)の後側,ふくらはぎ,足にかけての痛みが生ずる。座骨神経の座骨孔から出る部分を圧迫すると,全経路に痛みを訴えることにより診断される。治療として原因療法のほか,安静,保温,鎮痛剤投与,および理学療法が有効。
→関連項目気象病腰痛症

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世界大百科事典(旧版)内の座骨神経痛の言及

【椎間板ヘルニア】より

…腰の骨(腰椎)にいちばん多く,次いで首の骨(頸椎)に起こり,まれには背中の骨(胸椎)にも起こる。(1)腰部椎間板ヘルニア 腰の痛みや下肢の神経痛(坐骨神経痛)の原因として,きわめて多い病気である。20歳代,30歳代に多いが,10歳代後半や40歳以上にも少なくない。…

※「座骨神経痛」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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