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引張り試験 ひっぱりしけん tension test

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

引張り試験
ひっぱりしけん
tension test

最も基本的な材料試験の一つ。円形または長方形断面の平行部をもつ試験片を用いて,その長手軸方向に徐々に引張り力を加え,そのときの荷重と伸びの関係から,材料の機械的諸特性を求める。この試験から応力-ひずみ線図,降伏点または耐力,引張り強さ,伸び率,断面縮みのほかに,比例限度弾性限度,真破断力,縦弾性係数ポアソン比などが得られる。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

引張り試験
ひっぱりしけん
tension test

工業材料の機械的性質を調べる材料試験の一種で、もっとも基本的で重要な試験。材料の強さを実験的に研究した最初の人といわれるレオナルドダ・ビンチノートには、鉄線の引張り試験装置のスケッチが描かれている。
 引張り試験に用いる試験片の形や寸法、試験機および試験方法、試験結果の表示法などは日本工業規格(JIS(ジス))に定められている。棒状の試験片を引張り試験機に取り付け、軸方向に引張り力を徐々に加えて荷重と試験片の伸びとが測定される。引張り荷重は試験片断面に一様に分布し、伸びも試験片の長さ方向に一様に生じているとみなせるので、荷重を断面積で除して得られる単位面積当りの力(応力)と、試験片の一様に伸びている部分の伸びを元の長さで除した単位長さ当りの伸び(ひずみ)との関係を示す応力‐ひずみ曲線が得られる。この曲線から比例限度、弾性限度、降伏点、耐力、弾性係数、引張り強度などの機械的性質を求める。さらに破断後の試験片の形状、寸法から材料の変形能を表す「伸び」「絞り」が算出される。軟鋼の応力‐ひずみ曲線はのようになり、直線部分OPの勾配(こうばい)から弾性係数(ヤング率)が求められ、P点、E点に対応する応力が比例限度σP、弾性限度σEである。σSUとσSLはそれぞれ上、下降伏点を示す。軟鋼のように明確な降伏現象を示す材料でない場合には、一定の永久ひずみ(通常は0.2%)の生ずる応力を降伏応力とみなして、これを耐力とよぶ。荷重最大の点Mに対応する応力σBを引張り強度という。引張り試験により得られる諸量は、材料のもっとも基本的な機械的性質を示すものであり、機械や構造物の設計に欠かせない資料である。[林 邦夫]

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