世界大百科事典 第2版 「強制貯蓄」の意味・わかりやすい解説
きょうせいちょちく【強制貯蓄】
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
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貯蓄者の自由意志によってなされる自発的貯蓄や、法律または命令によって権力的に強制される強権的貯蓄(第二次世界大戦中、日本政府が国民に国債を事実上強制的に割り当てたことなどが好例)と異なり、経済的理由とくに物価上昇によって生み出される貯蓄をいう。たとえば投資資金が信用創造によって生み出される場合、経済が完全雇用に近い状態であると、需要が供給を上回って物価は上昇する。消費者は、前と同じ所得ではより少ない消費財しか買えなくなるから、社会全体としてみると、それだけ消費が切り詰められ、貯蓄が発生することになる。これが強制貯蓄であり、シュンペーター、ハイエクなどが資本形成の一過程として重視した。
[一杉哲也]
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