コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

信用創造 しんようそうぞう credit creation

6件 の用語解説(信用創造の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

信用創造
しんようそうぞう
credit creation

預金創造ともいう。一般に銀行が初めに受入れた預金 (本源的預金) から,貸付操作によって預金通貨を創造すること。信用創造される額は支払準備率に依存して決定される。信用創造は貨幣的景気理論では,景気循環の原因であるとされている (R.G.ホートリー,F.A.ハイエクなど) ほか,資本主義経済発展の原動力である技術革新に必要な購買力をまかなうもの (J.A.シュンペーター ) との説もある。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉の解説

しんよう‐そうぞう〔‐サウザウ〕【信用創造】

銀行などの金融機関が本源的な預金を貸し出し、その貸出金が再び預金されてもとの預金の数倍もの預金通貨を創造すること。預金創造。→預金通貨

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

百科事典マイペディアの解説

信用創造【しんようそうぞう】

銀行が信用貨幣を創造すること。預金創造ともいう。信用貨幣には銀行券預金貨幣とがあるが,ふつう信用創造といえば市中銀行による預金貨幣の創造をさす。銀行に現金の預金(本源的預金)があれば,これから預金準備金を差し引いた金額は貸出しに当てることができる。
→関連項目銀行ハイパワード・マネー

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. ご提供する『百科事典マイペディア』は2010年5月に編集・制作したものです

世界大百科事典 第2版の解説

しんようそうぞう【信用創造 credit creation】

銀行は当座預金業務を扱っているので,顧客への貸出しによって当座預金を創設することができる。顧客はこの当座預金を引当て小切手を振り出すことができる。小切手の受取人はそれを自己の当座口座に振り込めば,保有者は代わっても最初の当座預金残高は減少しない。こうして銀行組織全体としてみると,銀行は一定の現金準備に対して数倍の貸出しを行い,預金を創設することができる。これが銀行の信用創造とよばれる現象である。銀行はどれくらいの大きさまでの信用創造が可能であるかという点について,銀行は貸出しによって本源的預金の幾何級数的倍率の預金を創設することができるという説明がある。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

大辞林 第三版の解説

しんようそうぞう【信用創造】

銀行が預金を顧客に貸し付け、その一部が再び銀行に預金されるという繰り返しにより、もとの預金の何倍かの預金通貨が生じること。預金創造。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

信用創造
しんようそうぞう
credit creationcreation of credit英語
KreditschpfungKreditschaffungKreditkreationドイツ語

無準備の債務を負いつつ銀行が信用貨幣を造出し貸し付けることをいう。発券銀行預金銀行のいずれにも等しく妥当する。
 信用創造論の古典的主張者は、19世紀後半のスコットランドの経済学者H・D・マクロードである。彼は銀行の本質は要求払いの信用を創造し発行することであるとして、「銀行は貨幣を『貸し』『借り』するための店舗ではなく、信用の製造所なのである。バークレイ僧正の述べたように銀行は金鉱なのである」と主張した。この信用創造に経済発展の起動因としての意義と役割をみいだしたのがJ・A・シュンペーターであって、彼は「循環」を「発展」へと導くものは生産手段の「新結合」であり、企業家にそれを遂行する力を与えるのが信用創造だとした。これを受けてL・A・ハーンの『銀行信用の国民経済的理論』(1920)が登場した。彼は「銀行の授信業務は受信業務に先行する」という命題を掲げ、無現金経済なるものを想定した。アメリカのC・A・フィリップスはその『銀行信用論』(1921)において、こうした諸説を整理し、本源的預金と派生的預金の区別を明確にするとともに両者の関係を代数式で示した。彼に従えば、いまXを貸出限度、Cを現金、Rおよびrを支払準備率、Kを派生的預金歩留り率とすると、ただ一つの銀行しか社会に存在しない場合(一つの金融組織をなす銀行群全体を銀行システムとしてみた場合)には、

 また、銀行組織中の一つの銀行についてみた場合には、

となる。これをフィリップスの公式という。
 フィリップスによる定式化は、その後の研究の出発点となった。1930年代になると、資本主義経済の自動回復力に疑念が生じ、人々の関心は産出高と雇用水準の決定要因に向かい、投資乗数の理論が登場した。それによって信用拡張高に関する、

なる公式(Kは信用拡張高、Cは本源的預金、rは貸付率、したがって1-rは現金準備率)は、

なる投資乗数の理論(ΔYは所得増加、αは限界消費性向、ΔIは新投資)と重ね合わせて理解されるようになった。独特の時代関心の下に、信用創造論は国民経済的観点から改めて意味づけられたが、ここにおいて現金的信用創造と振替的信用創造の区別が相対化されるようになったのである。[鈴木芳徳]
『高木暢哉著『銀行信用論』(1952・春秋社) ▽麓健一著『信用創造理論の研究』(1953・東洋経済新報社) ▽天利長三著『信用創造論を顧みて』(『伊藤俊夫教授還暦記念論文集 金融と経済の諸問題』所収・1969・中央公論事業出版) ▽向寿一著『信用創造・マネー循環・景気波動』(1991・同文舘出版)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典内の信用創造の言及

【信用】より

…これらの信用を媒介する手段を信用貨幣とよび,一般的には銀行券,小切手,商業手形,広くは自身の素材価値によって行動するかつての本位貨幣以外のいっさいの流通手段をもこれに含む。また金融機関が与信を現金ではなくて当座預金の形態で行い(両建預金または粉飾預金という),本来自己が支配している現金量以上の貸付けを果たすことを信用創造という。 信用は商品生産・流通の拡大とともに普及し,資本主義経済の発達とともに発展し,資本主義経済機構の不可欠要因となっている。…

※「信用創造」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

信用創造の関連キーワード日銀当座預金当座貸越当座振込過振り当座預金勘定BOJ(Bank of Japan)当座預金残高日銀当座預金残高中銀の預金金利当座預金契約

今日のキーワード

大寒

二十四節気の一つ。元来,太陰太陽暦の 12月中 (12月後半) のことで,太陽の黄経が 300°に達した日 (太陽暦の1月 20日か 21日) から立春 (2月4日か5日) の前日までの約 15日間で...

続きを読む

コトバンク for iPhone

信用創造の関連情報